荒島岳(あらしまだけ) |
◆ 山行記録 |
山行概要 | ||
報告概要 | 福井県の百名山である荒島岳(1,523m)に行ってきました。 | |
山行日 | 2018年5月1日(火) | 荒島岳山頂にて |
天気 | 晴れ、微風 | |
企画 | 個人企画 | |
装備 | 5-6kg | |
同行者 | 単独行 | |
コース 概要 |
勝原駐車場→登山口→シャクナゲ平→荒島岳→シャクナゲ平→登山口→勝原駐車場 |
行動記録 | |
【4/30(月)】 | |
自宅(8:20)==八王子IC==諏訪SA==駒ヶ岳SA==白鳥IC==勝原駐車場(18:10) | |
5/1(火)】 | |
勝原駐車場(5:28)--0:36--荒島岳登山口(6:04)--0:39--白山ベンチ(6:43)--0:46--シャクナゲ平(7:29,7:35)
--0:48--道標(8:23)--0:20-荒島岳(8:43,9:10)--0:58--シャクナゲ平(10:08,10:15)--0:44--リフト終点(10:59)--0:25--勝原駐車場(11:24) 勝原駐車場(11:45)===白鳥IC==関SA==御在所SA==亀山IC== 吉野(17:00) |
行程図 | |||
国土地理院地図から作成した。 |
天気図 |
【5/1(火)】 日の出 5:03, 日の入り 18:42 晴れ 27.0℃/13.4℃, 45%, 北 5m/s, 降雨量 0.0mm, |
Yahoo!天気情報 過去の天気より転載 @嶺北(福井) |
◆ 山行資料 |
アプローチメモ | |||||
交通手段 |
【4/30(月)】 ・中央自動車道 八王子IC→岡谷JCT→土岐JCT→ ・東海環状自動車道 土岐JCT→美濃関JCT→ ・東海北陸自動車道: 美濃関JCT→白鳥IC ¥6,070 【5/ 1(火)】 ・東海北陸自動車道: 白鳥IC→一宮JCT→ ・名古屋自動車道: 一宮JCT→清州JCT→ ・名古屋第2環状自動車道:清州JCT→名古屋西JCT→ ・東名阪自動車道: 名古屋西JCT→亀山IC ¥4,760 【5/ 2(水)】 ・東名阪自動車道: 亀山IC→四日市JCT→ ・伊勢湾岸自動車道: 四日市JCT→豊田JCT→ ・東名高速道路: 豊田JCT→三ケ日JCT→ ・新東名高速道路: 三ケ日JCT→御殿場JCT→ ・東名高速道路: 御殿場JCT→横浜青葉IC ¥8,510 |
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温泉 | 吉野温泉元湯 |
◆ 日誌と写真 |
行動日誌 | |
百名山は後20座程を残すのみとなったが、未登頂の百名山で5月の連休に登れるところとなると結構難しい。東北地方の山がまだ数多く残っているが、この時期はまだ雪が残っている。そこで西の方に目を転ずるとまだぜんぜん制覇していない中央アルプスは2,000m以上であり、南アルプスの塩見岳、北アルプスの焼岳もまだ冬山である。四国の剣山、石鎚山も考えたがちょっと遠いので、今回は近畿地方の百名山である福井県の荒島岳、それに奈良県の大台ケ原に絞ることとした。 そこで荒島岳であるが、地味な存在の山なのでネットで調べてみると麓から1,000m以上登る一方で思ったよりキツイ山らしい。今年の冬に豪雪に見舞われた福井県の山であるが、5月の連休シーズンはなんとか雪もそんなに残っていないようであった。 東京から行くと当然車となるが、延々6時間以上のロングドライブを強いられる。今回は家内を巻き込んで運転を交代してもらいながら行くこととした。そのため、大台ヶ原に行く前には吉野で温泉旅館に宿泊してカミさん孝行をすることとした。 | |
【4/30(月) 曇り、微風】 | |
前の日は朝8時過ぎに自宅を出て八王子で中央高速を通って、岐阜をとおり東海北陸道という名古屋よ富山を結ぶ高速道路を北上して白鳥ICで下り、そこから九頭竜川に沿って福井県に向かうというコースとなる。 昼飯は諏訪SAでレストランでとるも今晩は車中泊となるので夕食の心配をしだす。高速道路を下りるとコンビニにもなさそうなので、コンビニのあるSAを探すと中央高速道の駒ヶ岳SAでDaily Yamazakiがあったので、そこで今晩のお弁当、それに翌朝の朝食、山に持っている食料を調達した。さてビールであるが、高速道路のSAでは当然販売しておらず、高速を降りてもやはり県境の山の中の道をひたすら走るだけなのでお店など期待できない。福井県に入ってやがて道の駅の看板を見つける。そこはJR越美北線の終点にあたる「九頭竜湖駅」に併設したお店であるが、時刻は5時を過ぎており完全に閉店していた。駅前にも関わらずお店などはなく今晩はビールなしかと諦める。しばらく進むと九頭竜温泉があり、もしやと思って入口のロビーにビールの自動販売機がある。受付のおばちゃんに断って缶ビール2つ購入する。 これでビールも手に入り、後は登山口の駐車場に行くだけであったが、やはり駐車場の入り口が分からず通り過ぎてしまう。バックして地図で現在地を確認していると後ろの車からおっちゃんが下りてきて、やはり荒島岳登山口の駐車場を探しているということであった。この方たちは、この連休で大日岳とか周辺の山もすでに登ってきて明日は荒島岳を目指すとのこと。話終えるとその車は脇の坂道を登って行ったので、その後を着いていくとすぐに目的地である駐車場に到着した。 広い駐車場では私の車以外には1台しか駐車していなかった。さっそくコンビニ弁当を食べて寝ることとした。 | |
【5/1(火) 晴れ、微風】 | |
久しぶりの車中泊であるが、寝袋をかぶっても明け方はやはりちょっと寒かった。しかし夜の8時から朝の5時まで十分睡眠をとることができた。 朝起きてみると駐車場には10台程に車は増えていてすでに出発の準備をしている登山者もいる。今日は山から下りてから奈良県の吉野まで行くので、遅くとも12時までには戻ってこなければならないので、早く出発することとし、朝飯もそこそこに5時20分に出発。 ここは以前スキー場のゲレンデである。駐車場からゲレンデの坂には1本の道がそのまま延びている。そこをひたすら登り、山道をしばらく登ると地図にリフト終点と示されたちょっとした広場に出る。ここにはリフトの残骸が草で覆われていた。昔はここまでスキー場のゲレンデであったのであろう。 |
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勝原駐車場 |
リフト終点にある残骸 |
このリフト終点からすぐに荒島岳登山口の道標がある。ここからがほんとの荒島岳の登山道ということらしい。ここからブナ林の樹林帯の道をひたすら登っていく。そのうち妙に変形した大きなブナの木に出くわす。トトロの木と呼ばれている。道はブナの根っこが絡み合っていたり、木の階段が整備されていたりするが、豪雪地帯のせいか階段の土がえぐられていて段差がきつくなっている箇所が多い。 | |
荒島岳登山口 |
トトロの木 |
途中白山ベンチと書かれた道標がある見晴らしのよい場所に出る。ここから白山が望めるのであるが、残念ながら霞がかかっており、白山方向に目を凝らすもはっきりしない。 樹林帯の道をひたすら登っていくと小荒島岳から続く稜線との分岐であるシャクナゲ平に出る。笹の広場であるが雪が残っている。しばらく休憩してここからは少々下ると再度登っていくが、谷あいには雪が残っている。アイゼンを付けるほどではないが慎重に進む。それを過ぎると大きな岩がある急登になる。階段もあるが段差はキツイ。ロープもつけられているがロープを頼るほどではない。 そこを過ぎるとあたりは笹原になり、遠くの方に道標、その向こうに荒島岳の山頂らしきピークが見えてくる。 | |
シャクナゲ平 |
荒島岳が見える |
立派な道標には山頂まで412mの表示。山頂のほうを見ると行く手にはかなり雪が残っている。 | |
中荒島岳の道標 |
山頂はもうすぐ |
途中雪渓にでてそのまま直登する踏み跡があるが、雪渓の斜面で捕まるところもないので、用心のためアイゼンを装着。雪渓にアイゼンがしっかり喰いこんで滑る心配はない。ほんの10m程度であったが、アイゼンを持ってきてよかった。そこを通過するとほどなくして山頂に到着した。 | |
雪渓をアイゼンをつけて登る |
荒島岳山頂の祠 |
山頂に到着したが誰もいない。風が少々吹いているが晴天の陽ざしを浴びて気持ちが良い。ただ霞がかかっているので白山もかろうじて輪郭が分かる程度。山頂におかれた方位盤に書かれた山を頼りに目をその方向に移して周辺の山を確認した。白山までは判別しないが、その手前の加越国境の経ヶ岳とかワンゲル時代に山スキーで行った取手山が判別できた。左の方に目を移すと大野盆地が開けている。西の中出方面に目を写すと名もない山々が連なっており、その山肌には多くの雪が残っている。 そのうち大きなカメラを抱えた男の登山者が来た。雪の様子など去年はこの時期にやはり滑落者が出たとか地元の人のようであった。白山の写真を撮りに来たようで、雪渓の上に三脚を立てて写真を撮り出した。 | |
荒島岳山頂にある方位盤 |
山頂より中出方面の山々 |
今回はゆっくりしてられないので山頂で昼食を取るつもりはないので、コンロもは置いてきた。朝食の残りのパンを食べてさっそく下る。 さて山頂から下り雪渓のところをやはりアイゼンを付けて下ったところで、ひとりの若者が立往生していた。話を聞くとアイゼンを持ってこなかったということで、アイゼンなしで行けるかと尋ねるので「そりゃ危険だよ。」と答える。後ほんの少しで頂上ということで、がっかりしていた。よく見るとストックも持ってこず、やはり雪渓で滑ると谷底まで落ちるようなところなので、あまり軽々しく答えることは出来ない。そのうち「やっぱり諦めて帰ります。」と返事だったので、そのまま彼と別れ、私はどんどん下りていった。ただ「それならもう使わないアイゼンを貸してあげてもよかったかな。」とか「でも、彼の登頂して下りてくるのを待っていられないな。」とか「それなら連絡先を教えて後で返してもらうことも出来たのでは」とか、いろいろ自問自答しながら歩いていた。もうほとんど下りてきたところで登ってくる若いカップルが「あとどのくらいですか?」のノー天気な質問をするので、スマホの地図で示されている現在地を見せて教えてあげた。もう11時頃になって山に登ってくるというのはいかにも素人っぽいので、「上の方は雪があるよ。」と言ってやるとお洒落なコスチュームの山ガールから「アイゼン持ってます!」と明るい返事が返ってきた。そうなんだ、そういう方もアイゼンを持ってきているのに、あの若者といったらなんなんだ、という気持ちになった。それにしても登山口の駐車場に戻ってきてしばらく泥のついた靴を洗っていたが、一向にあの若者が下りてくる気配はなかった。やはり山頂に目指したのかもしれない。 | |
ゲレンデを下る |
下山すると駐車場にはたくさんの車 |
最後のゲレンデの中の直線道路は疲れた足の筋肉に来る。11時に到着できるかと思われたがやはりコースタイム通りで11時30に駐車場に無事到着。駐車場はほぼ満車の状態でアスファルトに熱せられたあたりは夏みたいな気温である。その暑さの中、車の中で待っていた家内は寝て待っていたが、窓を開けると風は気持ちいいとのこと。少々予定より早く下りてきたので、トイレの前のホースのついた水道で泥で汚れた登山靴とアイゼンを洗う。こうして日陰で靴を洗っていると冷たい水と風で気持ちよい。山から下りてきた解放感を味わう。 さっそく九頭竜温泉で汗を流そうと思いきや行ってみるとなんと本日休業の看板。連休というのに休むなんてなんと商売っ気のない田舎の感覚だ。平日なので休むということなのかもしれないが、まあ仕方がないので、そのまま本日の宿泊地である奈良県の吉野まで車を走らせた。 | |
感想 | |
なかなか行けない福井県の百名山を制覇できてうれしい。このあたりでは次に白山を目指すのみである。 |