大山(だいせん)
◆ 山行記録
山行概要
報告概要 鳥取県の百名山である伯耆大山(弥山 1,709m)に行ってきました。
山行日 2017年7月29日(土)
大山山頂にて
天気 7月29日 曇り、微風
企画 個人企画
装備 3-4kg
同行者 Mさん、Hさんの総勢3名
コース
概要
大山ビューハイツ→夏山登山道→阿弥陀堂→六合目避難小屋→弥山→六合目避難小屋→大堰堤→大神山神社奥宮→大山寺→大山ビューハイツ

行動記録
【7/29(土)晴れ、微風】
大山ビューハイツ(5:30)--0:30--大山登山口(6:00)--1:05--四合目(7:05,7:15) --0:05--行者谷和分かれ(7:20)--0:20--六合目避難小屋(7:40,7:50)--0:50--八合目(8:40,8:50)--0:20--分岐(9:10) --0:05--大山山頂(9:15,10:25)--1:00--六合目避難小屋(11:25,11:30)--0:15--行者谷和分かれ(11:45) --1:05--大神山神社奥宮(12:50,13:00)--0:05--山門(13:05)--0:45--大山ビューハイツ(14:00)

行程図


天気図
【7/29(土)】 日の出 5:09, 日の入り 19:10  晴れ 30.7℃/25.8℃, 57%, 北東 5m/s, 降雨量 0.0mm,
   
Yahoo!天気情報 過去の天気より転載 @鳥取県中・西部(米子)

◆ 山行資料
アプローチメモ
交通手段 ・東京~京都間 深夜バス&新幹線
・京都南IC→蒜山IC:    ¥5,720 / ¥4,460
温泉 大山火の神岳温泉 豪円湯院:    ¥380

◆ 日誌と写真
行動日誌
 この大山ツアーは、大学研究室の先輩からの年賀状で以前に挑戦して断念したと書いてあったので、それならリベンジにおつきあいしましょうということで、当方が言い出しっぺとなり、それにいつも一緒にマラソンレースに参加している後輩のHさんも誘ってのツアーとなった。 時期は梅雨明けの晴天を狙って7月と決め、国民宿舎も事前に予約した。今年は例年より少々早く梅雨明け宣言が出されたが、最近の夏の天気は梅雨明け10日ということはあまり期待できないので、天気予報を直前までチェックしていたが、まず申し分のない天気ということで、大山の見晴らしを期待して出発となった。
【7/28(金) 晴れ、微風】
 深夜バスで京都駅八条口に朝の5:50に到着。久しぶりの深夜バスであまり寝れず。バスを降りてみると期待に反してどんより曇り空。 先輩ご夫妻がすでにバス停に迎えに出てくれていたのにびっくり。事前に確かに連絡はあったが、朝早くにバスの到着を待ってくれていたと思うと申し訳なく、こちらは寝起き顔でまずは顔を洗いたくて、さっそく駅のトイレで歯を磨いて顔を洗ってやっとすっきりした。 ほんとに久しぶりの再開でつもる話をそこそこにさっそく朝飯ということで、駅周辺の店はあいにく7時開店とのこと。駅構内では座るところもなく仕方なくお店の前で立ちんぼうで待つこととした。
 久しぶりの京都。昔京都駅のグランビアホテルに泊まって会議したことを思い出す。 会議そのもののアレンジ、それにレセプションのアレンジもやり、京都の会議場や宴会場を調べていたことも思い出す。 会議で何を話し合ったのかもう記憶に残っていないが、グランビアホテルの支配人と値段交渉したことや芸者を呼んで接待したことだけははっきり覚えている。
 喫茶店で簡単な朝食を済ませ、いざ先輩の真っ赤なポルシェ、いやボルボで大山に向け出発。 このボルボ、いろいろな安全装置があり前面フロントガラスの上部にカメラとかセンサーが付いているとのこと。 名神高速から中国自動車道に入り、途中渋滞で有名な宝塚付近はなんとかすんなり通過でき、目指すは蒜山ICで降りて道の駅「風の家」で、岡山からくるHさんと待ち合わせすることとした。
 道の駅にはお昼前につき、お店の今朝取れたばかりの野菜を見て時間をつぶす。彼のことだから軽トラで来るんではないかと話していたところ、なんとほんまに軽トラで登場した。 それも作業着でとてもこれから山に行くようなコスチュームではない。 尋ねると、今の時期は桃の収穫時期にあたりとても忙しく、朝6時から作業をして、それを終えて家に帰ると時間がないので、そのまま直接きたとのこと。 いやはや、すっかり地元の人になっている。
 さっそく道の駅の「そばの館」という蕎麦屋でお昼を済ませて、ポルシェ、いやボルボと軽トラで大山に向かう。 残念ながら曇り空ではあったが、蒜山高原の緑の中のドライブは気持ちよかった。途中、鍵掛峠から大山の雄姿が雲の中から現れた。 なるほど蒜山高原のなだらかな大和は違って絶壁の山が聳えていた。
 予約していた国民宿舎の大山ビューハイツにチェックインして、しばらく大山町の街並みを散策する。
 明日の昼食をどうするかでもめていたが、各自ラーメンを持ってきているので、私の方から要らないのではないかと提案したが、翌朝が早いので朝飯の代わりにホテルに弁当を頼んでおいた。
 散策を終えホテルに戻ってH君が持ってきたという白桃を食べる。 H君によれば、熟れたもので傷物で商品にならないものを持ってきたとのことであるが、ひとつひとつとても大きく立派で、商品にならないものといっても傷など分からず、とても甘くておいしい。 またスーパーに出荷するものはまだ固い段階で収穫してしまうので、このように熟れたものを食べられることはまずないとのこと。 それにH君は、先輩、そして私用にお土産として段ボール箱まで用意してくれていて、5個ほどお土産として家に持って帰ることとなった。 そうした後もまだ白桃は10個ほど余っている。やはり軽トラックの荷台に積んできただけある。
【7/29(土) 晴れ、微風】
 朝、5時に起き、朝飯の代わりに昨晩頼んでおいたお弁当を食べる。それから、荷物のパッキングしながら、H君が持ってきた桃をとりあえず2つ持っていくこととした。 崩れないようパックに慎重にくるんでザックに入れる。
 さてホテルを5時半に出発し、大山の街中を通り駐車場で登山届を出して登山口には6時に到着した。

大山登山用駐車場、登山届を、登山届を提出

夏山登山道登山口
 最初は階段が延々と続く。なお1合目、2合目と表示があり、眺望がないがこの標識が確実に登っていることを感じさせる。 さすがマラソンランナーのH君はどんどん登っていく。私はマイペースであるが、先輩の方は息遣いが荒くなる。 我々よりお年を召されているので、ここは気遣いながら休憩を入れながら登る。分岐までがちょっと長かった。

最初は階段が続く

行者谷分かれ
 依然樹林帯の中で眺望はなし。曇っているので日差しは遮られているが蒸し暑い。先輩の登山ズボンは汗でびっしょり。 登山道の傍に咲いている花で疲れを癒すしかない。六合目の避難小屋があるところまではひたすら階段。 この辺りから見晴らしが良くなるはずであるが、あいにくの天気で下界や山頂も何も見えない。

シモツケソウ

ごったがえす六合目避難小屋
 避難小屋から道は岩が少々出てきて勾配がきつく、上を見上げれば八合目の標識らしきものが見える。がしかし、近づいてみると立ち枯れた木であった。 気を取り直して、やっとの思いで八合目に到着。やはり何も見えず。ここで休憩をとったのち、再び登山道を登るが幾分傾斜が緩くなったと思ったら、木道が現れる。

ようやく八合目

山頂に付近の木道、かたわらに咲くのはオオトラノオ
 木道からはなだらかに山頂へと続いている。また木道の両側はお花畑。どれがどれか名前は分からないが、ガスで眺望が良くないだけに高山植物が唯一の癒しである。 ほどなくして頂上の避難小屋に着く。山頂はすぐそこ。あいかわらずガスガスの中、一応記念写真を撮る。 それにしても大勢の人が登ってきていて、山頂付近の木道、というかテラスに腰を下ろして昼食を取っている。 こちらもさっそく昼食ということで、お湯を沸かしてカップラーメンを作る。ラーメンが出来る間、H君が持ってきた桃を切り分けてくれる。 その桃、ホテルで食べてもおいしかったが、山頂で疲れた身体で食べるとなおさらおいしい。2つをあっというまにたいあげる。先輩は疲れているせいか桃のおいしさに感激していた。
 その先輩、昼食のラーメンでお湯を沸かすのにザックから出てきたのが昔懐かしいラジウス。燃料は灯油で初めにガスの出口を温めるやつ。 ラジウスを入れる金属製の容器の中からスパナも出てきた。それは重いわ。登りで疲れるのも無理はない。

山頂まで木道が続く

めでたく大山登頂
 さてようやくお湯も沸き、それぞれラーメン、またはホテルの弁当の残りを食す。するとどんどん登ってくる。 地元の有名な進学校生徒のグループは、山頂前のテラスに整然と並んで休憩していた。みな賢そうな顔をしている。その他若い親子連れも多かった。
 かれこれ1時間ほど山頂で過ごしていたが、避難小屋に立ち寄って下山する。下山するときも我々が登っていた時よりも大勢のグループが登ってくる。 なんと幼稚園児も交えたグループもいた。また柔道部なのか全員柔道着を羽織った集団も登ってくる。
 分岐から行者登山道を下るが、分岐から階段ではあるが急激な下りであった。また奥深い杉の中で昔は修験者たちはこのルートをあえぎあえぎ登ったであろうと思われる。 下りきると元谷と呼ばれる広い河原に出る。この河原のそばに元谷避難小屋が建っているが登山道から少々離れているので立ち寄らずに元谷の河原を横切る。 川上を望むと大山北壁の崩壊がよく見渡せる。また、元谷沢の水も砂で濁っていて崩壊し易い土地であるのがよく分かる。
 堰堤を渡って再び山道を下っていく。そのうち周りが樹齢何十年とたつと思われる立派な杉が現れてくると、ほどなくして大神山神社の奥宮に着く。 そこからは麓まで参道歩きである。

大神山神社奥宮

大神山神社参道
 奥宮に着き、無事、大山から下山し、一応山行は終了。ここから参道、それに途中大山寺の参道に切り替わる。それからホテルまで街中の道路をひたすら歩くとになる。 最後ホテルへ続く少々登り勾配の道路でも疲れた身体には少々こたえた。
 ホテルに帰り、さっそく着替えを持って温泉に行く。豪円湯院というりっぱな温泉に行く。日帰り入浴が380円と信じられないくらい安い。 それに湯船が部屋の中の薄暗いところにあるが、ちょっと閉塞感があって少々息が詰まる。温泉から上がって、炭酸飲料で乾杯した後H君とお別れ。 彼は農繁期の最中なので、ゆっくりしていられないとのことで軽トラックでさっそうと帰っていった。
 その後、先輩夫妻とモンベルショップで山の道具を見ながら暇つぶし、ホテルに帰って最後の晩餐をとる。今晩は部屋は、相棒のH君がいないので一人部屋。
【7/30(土) 晴れ、微風】
 さて翌朝、ホテルから窓を開けるとなんと大山がくっきりみえているではありませんか。昨日登っていたルートもはっきり分かる。 1日ずれていたら、と思うも天気だけはどうにもならない。すがすがしい早朝の中、ホテルの近くを散歩する。周りはスキーのゲレンデで高原の風景であった。
 朝食を済まして、さっそく出発し、来るときに寄った鍵掛峠で再び記念写真を撮る。2日前とは比べものにならないくらい晴天である。

大山ビューハイツからの眺め

鍵掛峠より大山南壁
 天気もいいので先輩のボルボでのんびりドライブ。途中の蒜山の道の駅「風の家」で採れたて野菜をお土産に調達。 白桃も売っていたが、1個200円也。帰りの中国道のSAの店ではそれが300円となっていた。渋滞にも合わず、順調に京都駅に到着。M先輩に別れを告げ、新幹線で新横浜駅経由帰宅した。
感想
 伯耆大山、中国地方で唯一の百名山であるが、東京からだとなかなか行く気にはなれない。
 有名な山だし、日本海に面していて眺めが良さそうなので、一度行ってみたい気はしていたが、今回大学時代の先輩と後輩の3人で、お互い久しぶりの再会ということもあり、楽しい山行となった。 もっともあいにくの天気でせっかく登っても何も見えず、そういえば大学時代に同じメンバーで白馬岳にいったことがあるが、確かその時も急に夕立にあい、登頂を断念したことがあった。 ただあの時は山で初めて雷に遭遇し、恐怖を感じ、急いで小屋まで駆け込んだことが記憶に残っている。
 晴れておれば綺麗な日本海、それに境港まで見渡せるそうである。伯耆富士とも呼ばれる美しい山であるが、稜線の両側が相当崩れているのがよくわかる。 学生の頃に登ったというH君によれば、昔は縦走出来たそうで、その時も石ころがゴロゴロ崩れて危険であったとのことである。 あまり大きな山がない中国地方で1,709mという堂々とした山なので、いつまでも原型をとどめていることを願うばかりである。

 ホームへ