越後駒ヶ岳(2,003m)
◆ 山行記録
山行概要
報告概要 越後駒ヶ岳に行ってきました。
山行日 2018年8月17日~18日
越後駒ヶ岳山頂にて
天気 8月17日  晴れ、微風
8月18日  晴れ、微風
企画 個人企画
装備 7-8kg
同行者 単独行
コース
概要
枝折峠━明神峠━道行山━小倉山━百草ノ池━前駒━駒ノ小屋━越後駒ヶ岳
行動記録
【8/17(金)晴れ、微風】
自宅(9:10)==八王子IC==鶴ヶ島JCT==小出IC==枝折峠(16:30)
【8/18(土)晴れ、微風】
枝折峠(5:25)→明神峠(5:50)→分岐(5:54)→道行山(6:42,6:50)→小倉山(7:25)→百草ノ池(8:06)→前駒(8:41,8:45)→駒ノ小屋(9:10,9:25)→中の岳分岐(9:31)→越後駒ヶ岳(9:34)
越後駒ヶ岳(10:43)→駒ノ小屋(10:56,11:00)→百草ノ池(11:37)→小倉山(12:03)→道行山(12:40,12:45)→明神峠(13:30)→枝折峠(13:52)

枝折峠駐車場(14:10)==銀山平キャンプ場(14:30,15:00)==道の駅「深雪の里」(15:45,16:00)==小出IC(16:15)===鶴ヶ島JJCT(19:30)==あきる野IC(20:00)== 自宅(20:55)
行程図

国土地理院地図より作成
天気図
【8/17(金)】 日の出 5:00, 日の入り 18:35  晴れ 24.7℃/19.3℃, 56%, 北西 5m/s, 降雨量 0.0mm,
   
【8/18(月)】 日の出 5:01, 日の入り 18:34  晴れ 25.5℃/16.3℃, 55%, 北東 3m/s, 降雨量 0.0mm,
   
Yahoo!天気情報 過去の天気より転載 @加越(新潟)
◆ 山行資料
アプローチメモ
交通手段 ・圏央道・関越道(八王子IC→小出IC):      5,790円
・関越道・圏央道(小出IC→あきる野IC):     4,150円
                総距離:     554.0km (26.4km/L)
宿泊 ・駒ノ小屋          2,000円(素泊まりのみ)
温泉 銀山平キャンプ場「かもしかの湯」   日帰り入浴  500円
◆ 日誌と写真
行動日誌
 1週間のお盆休み、最初は南アルプスの百名山でまだ制覇していない塩見岳に行くつもりであったが、天候が思わしくなく、 せっかくの夏休みではあるが家でテレビを見たり悶々と過ごしていた。 後半になってやっと天気が良いとの予報で、塩見岳に行こうかとも思ったが、 月曜日から仕事が始まることを考えると日程的にあまり余裕がないので、代替案として考えていた車中泊日帰りの2日間で行ける越後駒ヶ岳に行くこととした。
 越後駒ヶ岳、私の百名山ガイドブックでは、駒ノ小屋に1泊する行程であるが、山仲間のMさんが日帰りで行ったこと、また1,720mの利尻岳も日帰りできたことから、金~土曜の日程で行くこととした。
【8/17(金) 晴れ時々曇り、微風】
 初日は登山口にあたる枝折峠の駐車場までなので、SAに立ち寄りながらのんびり行くこととした。さて出発してから、お酒、おつまみが入ったビニール袋を玄関に忘れていたことを思い出した。車中泊における夕飯はコンビニ弁当であるが、せっかくその時のアルコールを選んでいたのであるが、どうもこの歳になるともの忘れが時たま襲う。ただし山行には関係のないもので良かったのであるが。
 それで、今晩のコンビニ弁当であるが、高速道路を出た後の田舎ではコンビニがないことが多いということが頭によぎり、途中のSAでパンとかおにぎりなどを買い込む。ただビール、アルコールは売っていない。今晩はアルコールを我慢しなければならないかと不安を抱きながら、小出ICを下りるとDailyヤマザキがあるではないか。またセブン・イレブン、やローソンも。北海道の利尻・礼文のイメージが残っていたが、本州の田舎はコンビニが発達している。もうおにぎりなどはあるので、缶ビール、それにサラダ類を買い込む。
 小出ICからはMさんのアドバイスどおりトンネルで銀山平に出てから、枝折峠を登る。昔ワンゲルの合宿で尾瀬ヶ原に行った時、その帰りの小出駅まで行くバスがずいぶん険しい道路をくねくねと通ったという記憶がある。その道は352号線であるが確かに枝折峠まで長い。確かにトンネルで銀山平に行ってそこからバックする方が近い。それにしても銀山平に通ずるトンネルはトンネルでまだ岩をただ掘ったような風情でそれで長い。奥只見ダムまで通じているようであるが、よく開通させたものだと思う。
 枝折峠には午後の4時過ぎに到着。下界は良く晴れていたが峠から山の方はガスがかかっていた。

枝折峠駐車場にあるりっぱなトイレ

まだ閑散とした枝折峠の駐車場
 Mさんによれば秋に行ったとのことであるが、峠の駐車場は満杯で路上駐車も多くエライこととなっていたとのことであるが、 真夏のせいか数台の車が止まっていただけであった。
【8/6(月) 晴れ時々曇り、微風】
 夜中2時ごろ目を覚ましてトイレに行った時は、満天の星であったが、朝5時に起きてみるとうす曇りの空であった。それにしても駐車場は昨晩から夜中にかけてどんどん車がきて満車状態である。やはり百名山だなと思う。
 いつも朝は食欲がないのであるが、昨晩晩飯を6時ごろ食っていたので、ボリュームのあるサンドイッチと牛乳で簡単に済ませ、出かける準備をする。計画では5時に出発する予定であったが、5時20分に出発。最初は幅の広い道をゆっくり登っていく。そのうち山肌の崩れたガレ場を通過するが、そこから対面の山で雲が滝のように流れている。まだ山道に滝雲ビュースポットという看板まである。説明では銀山湖で発生した霧が朝日が昇って気温が高くなり上昇して淵の山からこぼれるように流れるとのことであった。珍しい風景をみてちょっと得した気分になる。また雲の中から正面に荒沢岳がどーんと控えている。

雲海が滝のように流れる

雲に浮かぶ荒沢岳
 ほどなくして明神峠に到着。その先に枝折大明神があり10合目という標識が立っている。ここは昔銀山を運んだという銀の道で、銀山平から小出に通ずる駒ノ湯温泉までのちょうど中間点の峠にあたる。それで、ここが銀山平、駒ノ湯温泉からちょうど10合目にあたるということである。ちなみに銀山の歴史は寛永18年(1641)に銀鉱石が発見され約218年の間採掘されたそうである。銀鉱採掘で繁栄した元禄時代には銀山平は、人口1万4000人余りと栄えていたそうである。銀山への往復で関門の枝折峠を越えた当時の人々は、四季折々の駒ヶ岳をどんな思いで見上げたことであろうか。
 明神峠からは樹林帯の道をだらだら登っていくと1時間ほどで道行山の標識に出くわす。ちょうど道行山から下りてきた兄さんに聞くと3分ほどというので、まだそれほど疲れてはいないので、道行山に登る。ちょっと急な坂道であるが3分もかからず1分ほどで見晴らしの良い山頂である。そこから越後駒ヶ岳が全貌を現している。まだまだ遠い。

枝折大明神

道行山から越後駒ヶ岳
 山道をどんどん登っていくと次の休憩箇所は小倉山であるが、駒ノ湯温泉への分岐となっており山頂という感じがしない。越後駒ヶ岳もだんだん近づいてきた。途中、百草ノ池という標識があるが、そこから池は見えずその先を少々のぼって振り返ると山腹の中に丸い池が浮かんでいた。

小倉山にて休憩、駒ノ湯温泉への分岐がある

百草ノ池
 少々開けたところで休憩をとったが、地図で調べるとそこが前駒であった。 越後駒ヶ岳は近い。そこから少々岩場を登る感じで傾斜もきつくなる。 岩場の急登でしんどくなったあたりで駒ノ小屋の屋根が見え、そのうちすぐに小屋のそばに辿り着いた。

前駒、あともう少し

駒ノ小屋に到着
 ガイドブックに掲載されていた写真のイメージからはちょっと小さい小屋であった。小屋の前の広場で休憩をとっていたが、山頂までの道のりがはっきり望め、数人の登山者が登っているのが見える。それを見ているとさっさと山頂に向かうこととした。
 小屋からまっすぐ稜線に向かって登っていくと中ノ岳へ続く稜線に出る。その分岐から山頂までは大展望の中のなだらかな道でこれまで登ってきた苦労が吹っ飛ぶ。ちょうどマラソンでいえば残りの0.192kmといった感じである。

越後駒ヶ岳山頂に到着

越後三山のひとつ、中ノ岳
 山頂に着くと10人くらいの登山客が思い思いに写真をとっていたり休憩している。周りの山には少々雲がたなびいているが、しばらくしているとその雲もだんだん消えてきて尾瀬ヶ原の燧ヶ岳、平ヶ岳、すぐ前に中の岳、それに昔ワンゲルの時に下見できた丹後山らしき山、巻機山など新潟県と群馬県の県境の山々が手に取るように分かる。この日KMTでは平標山に行っているというので山頂からこの景色をLINEで送ってやった。Mさんによれば越後駒ヶ岳から平標山は見えるとのことであったが、どれがどれか分からない。となりの方から富士山らしきものが見えると言われたが、そう思ってみるとなんかそれらしい山影が遠くの方に認識されるが果たしてそれが富士山なのか。目の前は八海山がど~んと控えていて、稜線をみるとやはりギザギザしている。

八海山

下山開始
 山頂ではだんだん雲が消えてきて素晴らしい景色なので、最初駒ノ小屋に戻って昼食をとうろうかなと思っていたが、ここで昼食を取ることとした。 かれこれ1時間以上山頂でのんびりしていたが、名残惜しいが景色を目に焼き付けて下山する。

稜線を下る先に駒ノ小屋

何の花かしら道端に咲いていた
 下山する途中も日が差して暑いくらいである。途中、再度道行山によって最後に越後駒ヶ岳を確認して枝折峠に下りて行った。途中山肌に残った雪渓と滝を眺めながら、ひたすら下山道をひとりで歩いたらマムシに出くわし、思わずのけぞってしまい尻もちをついてしまった。気を取り直し、声を出しながらちょっと進むとまたマムシがちょろちょろと道端に隠れていった。天気がいいので日光浴に道端に出てきたのかも知れない。また2匹も出くわすなって、つがいなのかも知れない。それからはなるべくストックで道端の草を払い音を出しながら進んだ。また途中出くわした登山者に付かず離れずしながら下山した。

これも道端で見かけた花

ルンルン下る、枝折峠はもうすぐ
 その後、マムシにあうことはなかったが、緑の中から銀山湖もきらきら輝いていた。 そうこうして枝折峠に到着し、前を歩いていた登山者に帰着の記念写真を撮ってもらった。

駐車場に戻ってきました

銀山平キャンプ場、かもしかの湯
 思いのほか早く下山出来たので、さっそく温泉に行く。以前、平ヶ岳の帰りに立ち寄った銀山平キャンプ場の温泉に行くこととした。 ここは以前もそうであったが客がいない。 今回も私ひとり、洗い場や湯船を独占していてあがったら中年の男性3名が「客がいなくてやっていけるのかね。」としゃべりながら入ってきた。 まったく同感である。風呂あがりにコーラでも飲もうと自販機に行くとすべて売り切れ、仕方なしに温泉休憩場に備え付けられた冷水で我慢した。
感想
 越後地方の山は、ワンゲル1年の「南会津」夏合宿で会津駒ヶ岳や尾瀬の燧ヶ岳、それからワンゲル3年の時の丹後山下見でばててしまったこと、 また4年前に行った平ヶ岳などからさぞきつい登りを覚悟していたが、この越後駒ヶ岳はあっけなく登れてしまった。 ただ山頂から中の岳へ続く稜線を見ていると厳しい稜線歩きになると見て取れる。目の前の八海山も急峻な岩山である。 それにしてもワンゲル時代の時、この地方はずいぶん離れた遠いところと感じていたが、高速道路が出来、また昔バスが砂埃をあげて走っていた枝折峠への道はりっぱなアスファルト道路となっており、時代の流れを感じた。
 この越後駒ヶ岳を無事制覇し、百名山は残すところ19座となった。12座ある上信越の百名山では、高妻山を残すのみとなった。

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