月山(1,984m)
◆ 山行記録
山行概要
報告概要 東北の百名山の月山に行ってきました。
山行日 2019年8月11日~12日
月山山頂・月山神社前
天気 晴れのち曇り、微風
企画 個人企画
装備 5-6kg
同行者 単独行
コース
概要
姥沢駐車場 ⇔ 牛首下分岐 ⇔ 牛首 ⇔ 月山
行動記録
【8/11(日)晴れ時々曇り、微風】
自宅(8:40)==給油(9:20,9:22)==狭山PA(10:12,10:32)==佐野SA(12:15,12:32)==上河内SA(13:31,14:05)==矢板北PA(15:16,15:20)==安達太良SA(17:25,17:35)==国見SA(18:33,18:39)==寒河江SA(19:50)
【8/12(月)晴れ時々曇り、微風】
寒河江SA(4:50)==月山IC(5:30)==姥沢駐車場(6:20)

姥沢駐車場(6:20)→入山受付所(6:30)→登山口(6:40)→牛首下分岐(8:00)→牛首(8:25)→月山山頂(9:20,10:00) →牛首(10:42)→牛首下分岐(11:00)→登山口(11:45)→姥沢駐車場(11:55)

姥沢駐車場(12:00)==水沢温泉館(13:00,14:00)==山形空港(14:40,15:10)==東根市・天童市(15:30,16:10)==山形市内ホテル(17:00)
行程図


国土地理院地図より作成
天気図
■8月11日(日) 日の出 4:49, 日の入り 18:38  曇り 31.7℃/22.9℃  東南東 2.8m/s 0.0mm
   
■8月12日(月) 日の出 4:50, 日の入り 18:37  薄曇り 34.4℃/22.9℃ 北 1.6m/s 0.0mm
   
天気図、衛星画像 日本気象協会より転載 @山形市
◆ 山行資料
アプローチメモ
交通手段 ・圏央道あきる野→月山IC:    7,030円
温泉 水沢温泉館:      日帰り入浴 300円
道の駅 道の駅にしかわ:    普通車:90台
その他 ・入山料         200円
・月山神社拝観料     500円
◆ 日誌と写真
行動日誌
 8月の夏山シーズンは、先週KMTで焼岳を制覇したので、お盆休みはやはりどこかの百名山を極めたい。 体力的には南アルプスで唯一まだ制覇していない名峰「塩見岳」を早く登ってしまいたい気もするが、太平洋に大きな台風が発生していて日本列島をうかがっている。 そこで狙いを南アルプスに代えて東北の百名山である月山と蔵王を代替候補として考えた。
 その後台風は当初の予報とはちがって動きがにぶく、週末に日本に上陸する気配はない。 しかし、3,000m級の南アルプスとなるとやはり台風の影響も出てくるであろうと思い、東北の方が影響は少ないと判断して、お盆休みは月山と蔵王に行くこととした。
 山形までちょっと遠いが、長距離ドライブとはなるものの6月に納車された新車に慣れるためにもマイカーで行くこととした。
【8/11(日) 晴れのち曇り、微風】
 出発日の11日は日曜日で土曜日から始まったお盆休みの2日目ということ、また今日は月山の近くまで行ければいいやとの思い、ゆっくり自宅で朝食をとってから出かけた。
 高速の通行料をけちるため圏央道のあきる野ICまで地道を走る。地道なので少々時間はかかったが、圏央道に入るとなんと大渋滞、やっとの思いで狭山SAで休憩をとる。
 そこから圏央道を抜け東北道に入ったが、これまた大渋滞である。お盆休みの2日目なので少々緩和しているかもと期待したが裏切られた。 どうせ急ぐ旅ではないにしても那須塩原SAを過ぎた辺りからは暗くなってしまい、果たして山形月山までたどり着けるか不安になってきた。
 結局山形の寒河江SAで夜の8時近くになったので、そこで車中泊とした。新車は前の車に追従する自動運転機能付きなので、アクセル、ブレーキ操作で疲れることはないが、やはり長時間の運転で拘束されるので、それなりに疲れた。
【8/12(月) 晴れのち曇り、微風】
 寒河江SAで車中泊の車はぼつぼつ見かけたが、比較的静かであった。朝起きてすぐに急いで月山の姥沢駐車場に向かう。
 寒河江では晴れていたが、登山口の駐車場に向かって登っていくとだんだん辺りはガスに包まれる。 約1時間ほど車で走らせて広い姥沢駐車場に到着した。 駐車場は半分くらい車が埋まっているが登山者はちらほらといったところ。
 さっそく準備して出発する。駐車場からアスファルト道路を登っていくとすぐに小さな小屋があり、そこにおっさんがいて親しそうに話しかけてくる。 要は入山料を払えとのことで、200円也を支払う。まあ自然保護に使ってもらえるのであれば惜しくはない。

姥沢駐車場

登山口
 さて入山料を払ってさらにアスファルト道路を登っていくとリフトの駅に到着。 そこにもおっさんがおり、リフトは8時からだよ、とおっしゃる。 当方はリフトなんて乗るつもりはさらさらないので、登山道はどこ?と尋ねるともっと下だよとのこと。 アスファルト道路を引き返すと、登山口の看板が道路の側にあった。登るときはどうも下ばかりみているせいで、どうも肝心の登山口の看板を見落としていた。 以前恵那山に行った時もアスファルト道路をどんどん登って行って登山口を通過してしまい、1時間程ロスしたことがある。

比較的登りやすい登山道

ニッコウキスゲ
 登山口からは整備された登山道を登っていく。 そのうち、登山道は狭い沢筋になり、両側の灌木が迫り中、さらに石ころの多い沢を登っていくと、顔に枝があたり帽子が飛ばされるは、メガネが落ちるは、という状態でどうも道を間違えたのではないかとの懸念がよぎる。 スマホGPSで位置を確認すると本来の道から少々ずれて登っている。 道を間違えたことは確実であるが、踏み跡もあるので先で合流するかも知れないと思い、さらに進んだがやがて密生した笹藪でどうにもこうにも進むことができず断念した。
もと来た道を戻るとちょうど本来の登山道が直角に曲がっており、そこを曲がらずそのまままっすぐ沢筋を登って行ったことがわかった。 本来の登山道に戻るとところどころ石畳もあり、立派に整備されている。月山にそんな険しい山路であるはずはない。 そのうち登山道は木道に変わり、樹林帯を抜けて月山の大きな山容が現れた。 朝霧も晴れて来て稜線まではっきり見える。

木道が続く

牛首下分岐
 なだらかな草原の中の木道を登っていく。私の前にはおそらく中国人であろう女性のグループがおしゃべりしながら登っている。 やっと牛首下の分岐に着く。道を間違えたので30分ほどのロスか。

なだらかな稜線

牛首下分岐
 広大な雪渓のそばを通過して牛首。ここがリフト組と合流地点。そこから月山への登りで少々傾斜がきつくなる。急な登り坂を超えると道はなだらかになる。
 山頂は高原状になっており、遠くに特徴のある山小屋、それに先の山頂には月山神社が立っている。

尖がったところが山頂

山頂にある月山神社
 小屋を通り過ぎて山頂に鎮座している神社前にくると山頂は神社の敷地内となっており、拝観料が500円とある。せっかくここまで来たのに山頂を極めたいとの思うのは当然で、500円也を払ってお祓いを受け、山頂にある祠にお参りして出てきた。なお写真撮影は禁止。

広々とした山頂付近

お地蔵さん
 山頂からは、蔵王や朝日岳など東北地方の山並みが見える。ここでいつものラーメン定食の昼飯にしようかと思ったが、あまり腹も空いていないので一休みしてから下山する。
 下山ではリフトを使って登ってくるのか大勢の老若男女が登ってくる。皆さん、牛首からの急な登りであえいでいる。

月山に続くなだらかな稜線

どんどん登ってきます
 やはり多くの登山者はリフトを使っているせいか牛首からはぐっと人通りが少なくなり、ひとり木道をとぼとぼ下山した。 道を間違えたところを改めて確認して反省する。石の階段がしっかり付いている。ただ写真のように直角に曲がっていて、そのままだと暗い狭い沢筋ということがよく分かる。

月山雪渓

道を間違えたところ
 さらに下りて行って道路に出ると家族連れがロープウェイ駅へと登って行った。駐車場に着くと夏の日射しで暑い。車の中はもっと暑い。

リフト乗り場への道路

駐車場の向こうに登ってきた月山が見える
 さて汗を流す温泉をカーナビで探すもなかなか見つからない。何年か前に朝日岳に登った時に立ち寄った温泉に行こうと思い、その温泉をナビで探しセットして車を走らせた。
 途中、温泉マークのついた道の駅の看板があり、そこに立ち寄るとこれが結構立派な温泉で、おまけに温泉の隣が地元物産の販売店にレストランであった。 施設も新しいそうなので、そこでさっそく一風呂浴びてゆっくりレストランで食事する。
 今晩予約している山形市内のホテルに向かうにしてはまだ時間があるので、途中山形空港に立ち寄ることとした。
感想
 月山は実は幼少の頃の思い出の山である。 といってもおばあちゃんから、台所から見える「月山買って」と僕が言っていたそうであるが、それは私が3歳くらいの頃の話で、真っ白な月山や広い雪原の風景がかすかな思い出としてある。
 親父が台湾でおふくろと結婚した後、終戦直前に神町航空隊に配属、そこで終戦を迎えた。終戦後は進駐軍の通訳をしていて兄達はそこで生まれた。 親父はやはり山形では暮らしていけないのでその後大阪に出てきて就職。そこで僕が生まれた。 僕は4人兄弟の末っ子として生まれたが、おふくろは子供の世話が大変ということもあり、おばあちゃんが僕だけ連れて山形で一時暮らしたということである。
 山形空港にきて、展望デッキから月山、朝日岳、また周辺の風景を眺めた。あたりはサクランボ畑が広がっている。その後、周辺を車で散策すると果たして陸上自衛隊の神町駐屯地があった。 広大な敷地で、正面ゲート前におそらく自衛隊員の宿舎であろう立派なマンションが松林の中に建っていた。辺りは緑の芝生が敷き詰められている。実家にあった昔の写真では、山形の官舎は木造の家であったが。
 その後近くにある乱川に行ったが、僕のかすかな記憶では広い河原に丸たんぼうが橋としてただ架けられていただけであった。広い河原は雑草で埋まり、その上を車の往来の激しいコンクリート橋が架かっていた。
 何年ぶりだろう。新たに記憶を呼び起こすものは何もなかったが、60年前のかすかな思い出を辿る旅であった。

 月山は湯殿山、羽黒山とともに出羽三山のひとつに数えられる山で、日本遺産にもなっている。月山神社の前にある看板には次の説明がなされていた。

◆月山神社
 月山は「祖霊が鎮まる山」として信仰され、神社に祀られる祭神は月読命である。 古は本地仏として阿弥陀如来が祀られ、いずれも死後の世界をつかさどる神仏である。7月1日の山開きから9月15日の閉山までの短期間しか参拝することができない。 8月13日に例祭(紫燈祭)が行われる。月の使者ともいわれる兎に因み、卵年を御縁年とする。

 月と兔に関係しているということは僕の干支も兔なので、なにかの縁を感じざるを得ない。

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