伊吹山
◆ 山行記録
山行概要
報告概要 伊吹山(1,377m)に行ってきました。
山行日 2016年5月1日(日)
伊吹山山頂にて
天気 晴れ、無風
企画 単独行
装備 5-6kg (日帰り)
同行者 単独行
コース
概要
伊吹山登山口⇔一合目⇔五合目⇔伊吹山

行動記録
【5/1(日)晴れ、北風】
道の駅「伊吹の里」(5:30)== 三ノ宮神社前駐車場(5:40,5:50)--0:05--登山口(5:55)--0:30--一合目(6:19,6:25) --三合目(7:05)--0:07--四合目(7:12)--1:00--八合目(8:10)--0:15--山頂(8:35,8:55)--1:35--二合目(10:30) --0:30--登山口(11:00)--0:05--三ノ宮神社前駐車場(11:05,11:30)== ジョイいぶき薬草風呂(12:00,13:30) == 関ケ原IC(14:30)==園原IC(16:30)

行程図

天気図
【5/1(日)】 日の出 5:04, 日の入り 18:41  晴れ 22.6℃/10.4℃, 45%, 北 6m/s, 降雨量 0.0mm,
   
Yahoo!天気情報 過去の天気より転載 @滋賀北部(彦根)

◆ 山行資料
アプローチメモ
交通手段 ・名神高速道   吹田IC~長浜IC:  ¥2,750(ETC料金)
温泉 ジョイいぶき薬草風呂:     日帰り入浴 ¥600

◆ 日誌と写真
行動日誌
【5/1(日) 晴れ、微風】
 今年の連休は2日年休を取得するとなんと10連休ということで、29日の緑の日のいつもの市民マラソンに出場してから、車で大阪に帰ることとした。 そのあとの帰りはせっかくなので、百名山をこなして東京に帰ろうと思い立ち、まずは伊吹山、それに恵那山を制覇することとした。
 車でのんびり東名、新東名、東名阪を使って大阪に帰っておふくろを見舞ってから、またまた名阪高速経由北陸自動車道の長浜ICを降りて伊吹山のふもとにある道の駅「伊吹の里」で車中拍とした。
 米原ICあたりから夕暮れの中に伊吹山の山容が大きく立ちはだかるようであるが、西側斜面が相当削り取られている。 伊吹山が石灰岩でできた山なので、大規模に採掘が進められ、南西の稜線は山容が変貌するまでに大きく削り取られている。 また昭和40年に伊吹山ドライブウェイが開通し、9合目まで容易に上がれるようになって山頂部は観光地化している。 日本百名山を選んだ深田久弥が現在の伊吹山を見たらなんと言うであろう。ただ現在は南西斜面の緑化活動が進められているとのことである。
 調べてみると伊吹山は薬草の宝庫として古くから利用されていたとのことである。お花がきれいなので花の百名山としても知られている。

三之宮神社

伊吹山登山口
 前の晩に伊吹山の登山口で駐車できないか車でいったが、神社の前は道が狭くまた広い駐車場もない。 ところどころ民家の庭みたいな場所を有料にした駐車場がある。仕方がないので、もう少し下ったところの道の駅「伊吹の里」で車中泊とした。
 コンビニ弁当を缶ビールで食べて明日に備えて寝る。あたりには数台の車。やはり百名山登山者なのかもしれない。
 翌朝起きてみるとこの道の駅で車中泊したものが2~3名いたが、どうも登山客風ではない。 ともかくここにから登山口まで少々道のりはあるので、とにかく登山口まで行く。すると道端でおっさんが看板をもって駐車場に案内している。 面倒なので最初に出会ったおじさんの案内で民家の玄関付近の駐車場に止める。500円也。まあ朝から駐車場で悩むよりはとっとと早く登りにつきたい。
 駐車場からほんのすぐで登山口の三之宮神社に着く。その境内を通って山の登山口になるのであるが、そこに行くにもしっかり案内小屋があり、入山料500円を支払わないと通れない仕組みになっている。 まあ500円ごときでけちけちする気はないが、やはり観光地化している。ただ500円の見返りに分かり易い伊吹山マップがもらえる。
 さていよいよ登山道に入るが、道はしっかりしている。朝が早いせいか、あまり人に会わない。 森を抜けて車道に出たところが一合目で、そこには2人の登山客が休憩していた。私の登りで暑くなったので、半袖になる。ちょうど下から登山客が登ってきたところで、出発する。

一合目

八合目
 山の斜面を登っていくことになるが、スキー場であるせいか樹林帯がなく見晴らしが良い。 やがて三合目に着くトイレとかベンチがあり、山野草を保護した囲いもある。そこから山頂までは見通しがよく、ちょうど登っていく途中の避難小屋がまるでアルプスにある山小屋風に見える。
 八合目からは岩が出てきて急登になるが、ほどなくしてなだらかな山頂に出る。

山頂

山頂
 山頂は茶店があり、まだ時間が早いせいかおじさん一人で店の開店準備をしていた。ここまで山の裏側に伊吹山ドライブウェイがあり、車で来れる。 さぞ大勢の観光客も来るのであろう。そういえば山頂付近の散策路には年配の旅行者風の団体が散策していた。 とても山は名前は分からないが福井の方の山々、また南の方には琵琶湖が見渡せる。少々風が強いので、昼飯も取らずに下山する。
 下山には今まで登ってきた道をただ引き返すのであるが、なんということでしょうか。どんどん登山客は登ってくるではありませんか。 見晴らしがよいので五合目付近まで人がず~と連なっている。 そういえば今日は日曜日、五月の連休の真っ只中なので、老若男女、グループ、カップルなどハイキング気分で登ってくる人が多い。 三合目に降りてきて、山頂に振り返ると山頂付近までの山道で人がうごめいている。 朝、登ってくる時に最初に休憩した場所はパラグライダの練習場になっていて、朝は店は閉まっていたがアイスクリームなどの店が開いている。 その裏の草原の坂では若者達がパラグライダで飛び立つ練習をしていた。

下山で登山道を見下ろす

登山口に下りてきました
 ふもとの神社の境内に戻ってくると狭い集落に設けられた駐車場は満杯であった。朝、車を駐車した民家のところに戻ってくると冷たいお茶を出してくれた。 ゆっくりと登山靴やポールを水洗いして三之宮神社を後にし、近くの温泉、「ジョイいぶき薬草風呂」で汗を流した。 ただ温泉ではないらしく、近くのセメント工場(住友大阪セメント㈱)の協力で製造過程での発熱(240℃)を利用した温水をパイプラインで送ってもらい入浴温度に調整しているとのこと。 薬草風呂はあったので、なんらか身体にはいいのであろう。ここは伊吹薬草の里文化センターといっていろいろな施設があって芝生の広場もある。 入浴後、この施設にあるレストランで遅い昼食を取った。
感想
 伊吹山は関西出身の私としてスキー場というイメージであったが、昔は薬草の山ということを初めて知った。 深田久弥の百名山によると、織田信長が永禄年間(1558~1570)に南蛮人に命じて海外の薬草をもたらせ、この山に方50町の薬園を作ったので、特有植物で有名になり、その後多くの本草学者に貴重な研究の場を与えたとある。
 また山の西側斜面がセメントの材料である石灰岩採取のため大幅に削られていることである。 この山全体が石灰岩で成り立っていることから、その後山頂まで削り取られるのではないか、と思われるくらい長浜方面から見る伊吹山の姿は醜い。 ただ現在の百名山ブームや自然回帰の動きで、その流れは留まっているようにみえる。 山頂までドライブウェイが通っていることやスキー場の後など昭和時代の観光ブームの名残りがこの山には残っている。
 山頂からみた平野の景色には、戦国時代の賤ヶ岳、姉川、関ケ原などの古戦場が見渡すことができる。 その当時このあたり一帯は血なまぐさい戦場であったことを思い起こすと百名山で賑わっている今日の平和を昔の人は想像もつかなかったことであろう。

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