鹿島槍ヶ岳
◆ 山行記録
山行概要
報告概要 北アルプスの百名山である鹿島槍ヶ岳(2,889m)に行ってきました。
山行日 2016年9月23日(金)~ 25日(日)
爺ヶ岳北峰から鹿島槍ヶ岳を望む
天気 9月23日(金) 曇り、微風
9月24日(土) 曇り、微風
9月25日(日) 晴れ時々曇り、微風
企画 KMT
装備 5-6kg (1泊二日 山小屋泊まり)
同行者 Tさん、Kさん、Kさんの総勢4名
コース
概要
【1日目】
扇沢駐車場→爺ヶ岳登山口→(柏原新道)→種池山荘→爺ヶ岳→冷池山荘
【2日目】
冷池山荘→鹿島槍ヶ岳→冷池山荘→爺ヶ岳→種池山荘→(柏原新道)→爺ヶ岳登山口→扇沢駐車場

行動記録
【9/23(金)晴れ、微風】
自宅(15:00)==東村山市(18:00)==川越市(19:00)==川越IC(20:00)==富岡JCT(21:00)==姥捨SA(22:00)
【9/24(土)晴れ、微風】
姥捨SA(4:30)==麻績IC(4:50)==扇沢駐車場(5:30,6:00)--0:10--爺ヶ岳登山口(6:10)--1:05--ケルン(7:13,7:20) --1:20--水平道(8:38)--0:55--種池山荘(9:35,9:50)--0:42--爺ヶ岳中峰(10:50,11:00)--0:55--冷乗越(11:55)--0:15--冷池山荘(12:10)
【9/25(日)晴れ、微風】
冷池山荘(5:20)--0:10--テント場所(5:30)--1:20--鹿島槍ヶ岳(6:50,7:00)--0:30--布引岳(7:32)--0:50--冷池山荘(8:20,9:00) --0:12--冷乗越(9:12)--0:53--爺ヶ岳南峰(10:05,10:20)--0:20--種池山荘(10:40,10:50)--2:45--爺ヶ岳登山口(14:00) --0:10--扇沢駐車場(14:10,14:30)== 大町温泉郷薬師の湯(15:00,15:30)==麻績IC(16:30)==富岡JCTIC(18:00)==川越IC(19:00) ==川越市(19:10)==東村山市(20:00)==自宅(21:00)
行程図
天気図
【9/23(金)】 日の出 5:37, 日の入り 17:44  曇り 20.0℃/16.7℃, 85%, 北西 4m/s, 降雨量 0.0mm
   
【9/24(土)】 日の出 5:37, 日の入り 17:42  曇り 21.5℃/16.2℃, 80%, 南西 1m/s, 降雨量 0.0mm
   
【9/25(日)】 日の出 5:38, 日の入り 17:41  晴れ 29.0℃/13.7℃, 47%, 南南西 5m/s, 降雨量 0.0mm
   
Yahoo!天気情報 過去の天気より転載 @長野県(松本)
◆ 山行資料
アプローチメモ
交通手段 ・高速道路(川越IC→麻績IC): ¥3,370(ETC割引)
     (麻績IC→川越IC): ¥3,520(ETC割引)
宿泊 ・冷池山荘:       一泊二食  ¥9,500
温泉 大町温泉郷 薬師の湯: 日帰り入浴  ¥700
◆ 日誌と写真
行動日誌
 いつものメンバーから9月の連休に鹿島槍ヶ岳はどうかということで、百名山を目指す私としては喜んで参加することにした。 メンバーのKさんは今回で3度目になるそうであるが、8月の鷲羽岳、水晶岳、笠ヶ岳に次ぐ北アルプスで、残りの北アルプス地域の百名山を消化することのにちょうど良い。 単に百名山だからということではなく、双耳峰をもつ鹿島槍ヶ岳は劔岳に登った時も、また7月に行った火打山からも目立つ存在であり、一度は登ってみたい山の一つには変わりはない。 百名山を目指す観点からは、ついでに五竜岳まで行くとちょうど2つ制覇できるのであるが、鹿島槍ヶ岳から五竜岳の稜線は言わずと知れたキレットという危険な箇所を通過することとなる。 バランスの悪くなった年寄りにはちょっと無理というものである。ここはみんなと小屋泊まりで北アルプスを楽しむこととした。
【9/23(金) 晴れ、微風】
 総勢4名なので私の車で順番に乗っけていくことにした。ただ運転は交代してもらうことにして、私は最初の方を拾った時点で運転を代わってもらい、車内でコンビニ弁当とビールを呑んでひと眠りすることとした。 最後の方は飯能なので夜の9時頃、そこから高速に乗って姥捨SAで仮眠をとることとした。 ただ4名も車の中で寝ることはできないので、2人は寝袋をもって外のベンチで寝ていただいた。 私は後部座席ですでにビールを呑んでいい気持になっており、そのまま車内でお休みにさせていただいた。
【9/24(土) 晴れ、微風】
 早朝SAを出て、車は、麻績ICを降りてから一山越える山道となる。国道12号線、395号線と一応国道のようであるが結構狭い道であった。 それもまだ夜明け前の暗く途中イノシシが出くわしたとかで急ブレーキという一幕もあった。そして扇沢駐車場に朝の5時半頃到着。 扇沢駐車場は黒部アルペンルートの玄関口で以前劔岳に登りに来た時にはここの駐車場で車泊した。無料の駐車場で車を止め、 早々に準備して出発した。
 天気はまずまずで、道路をしばらく下ったところに爺ヶ岳登山口の案内がある。

爺ヶ岳登山口

広い駐車場のある扇沢
 登山口から稜線の種池山荘まで約1,000mの登りであるが柏原新道はきれいに整備されていて歩きやすい。 ケルンという場所までコースタイムで1時間20分とあるが、1時間少々で到着。 先月はテント泊の山行で今回は小屋泊まりということで荷物が軽いせいか順調である。

ケルン

水平道
 ケルンから登りだして1時間ほど経過し適当な休憩場所がなく大きな石コロの道(石畳)でやむなく休憩した。 休憩した後少々登ったところで水平道と書かれた看板が木にぶら下げてある。 その名のとおり道は水平、休憩をとる前に下ってきた登山客から「もう少し行くと水平になりますよ」という言葉の意味を完全に理解した次第である。 それにしても「水平道」という看板、わざわざ表示しなくてもよいのに、と思うのだが、この柏原新道にはいろいろな看板があり単調な登りでも息抜きになる。 やはりそういう意味でも柏原新道は整備されている。

振り向けば針ノ木岳

ようやく種池山荘
 その後稜線上にある種池山荘が見えだし、登りの終点が見えて気も楽になるが水平道からの道はそのまま水平ではなくじんわりとした登りで、山荘手前の最後の登りはきつかった。
 ようやく種池山荘に到着すると、山荘の前のテーブルは大勢の登山客で寛いでいる。やはり連休なので人が多い。 そこはなんといっても百名山だ。種池山荘から爺ヶ岳が目の前にはだかっており、まっすぐ爺ヶ岳の登り道が見えている。 山荘前のテラスからは針ノ木岳に続く稜線が望める。

種池山荘を後に爺ヶ岳へ、向こうに立山劔岳連峰

爺ヶ岳中峰、北峰の稜線
 種池山荘を出てお花畑のような場所を過ぎるとすぐ爺ヶ岳の登りになる。登り出すと後立山連峰、特に立山や劔岳が望め、劒沢雪渓や三ノ窓雪渓などとともにその荒々しい山肌が迫ってくる。
 爺ヶ岳には南峰、中峰、北峰と3つの頂があるが、南峰はショートカットの道を選び、中峰に登る。 そこから双耳峰の鹿島槍ヶ岳が目の前に広がっている。そして今晩宿泊する冷池山荘もはっきり見える。 後は下りだけなので、気が楽である。途中冷乗り越しを過ぎて少々登りであるが12時過ぎには冷池山荘に到着した。
 冷池山荘から鹿島槍ヶ岳まで往復すると行きが2時間10分、帰りが1時間半ということで約4時間要するので、今日は予定通りおとなしく小屋で過ごすこととした。 生ビールが600円ということで安いので、びっくり。この時期になると生ビールのタンクは来年まで置いておけないので、安売りしているようだ。 それにしても鹿島槍ヶ岳方面には雲がかかり、夕日に照らされた山々を楽しむことが出来なかったので、明日の天気にかけることとした。
【9/25(日) 晴れ、微風】
 朝5時に朝食をとり、昼食とコンロ、水程度の荷物で朝まだうす暗いうちに出かける。 まだ暗いうちヘッドライトを点けて登っていく登山者も多いが、我々が出発するときはライトまではいらない明るさになっていた。
 テント場を過ぎたあたりでご来光となったが、天気はいいが鹿島槍ヶ岳の山頂には雲にかかったまま、また立山・劔岳連峰の山頂の雲に覆われている。 ちょうど高度2,800m以上に雲がかかっている状態である。

朝焼け

ガスの中の鹿島槍ヶ岳山頂
 山頂はガスがかかっているが、荒々しい劔岳が近くに見え劔沢雪渓、三の窓雪渓などがはっきり見える。
 布引山をいつ越えたのかはっきり分からなかったが、ザレた登りの道をへいこら登っていくと意外と早く鹿島槍ヶ岳山頂到着した。 山頂には大勢の登山客がいたが、ガスの中で周囲は何も見えない。北峰やキレット、五竜岳方面はガスの中で何も見えないが、登ってきた道よりも険しい雰囲気が感じられる。
 眺めが楽しめないので記念写真を撮ってほどなくして下山する。 標高2,800mから下がった付近から周りの景色が見えだし、行く手の冷池山荘に続く峰、また立山・劔岳連峰、さらにはるかに富山湾も望めた。 また東に向けると火打山や妙高山、浅間山、それに遠くの方に富士山も望めた。太陽の陽ざしも出てきて、冷池山荘に到着した時は暑いくらいであった。

テント場から立山劔岳連峰 劔沢雪渓が見える。

テント場から針ノ木岳方面を望む。
 冷池山荘で置いていた荷物をザックに詰め小屋の上にある広場でコーヒーを沸かす。 その場所から東の方の眺めは素晴らしいが、鹿島槍ヶ岳は相変わらずガスに包まれていた。 今回一緒に来たKさんによれば、鹿島槍ヶ岳は3回目となるが山頂ではいつもガスの中であったとのことであった。
 さて冷池山荘を後にして爺が岳に登る。今回は爺ヶ岳南峰を登ることとした。

爺ヶ岳南峰にて

爺ヶ岳から種池山荘へ下る
 爺ヶ岳南峰に着くとここにも人が多く休憩している。鹿島槍ヶ岳から後立山連峰、針ノ木岳から北アルプス中心部まで望める場所であるが、高い山頂には少々雲がかかっている。 またこの南峰から種池山荘に下るルートはほんとに景色がよい。稜線のふもとの種池山荘が絵になる。
 種池山荘に到着するとここも生ビールを600円で売っていた。また自家製ピザも出来立て、ということでアナウンスしていたが、こちらは今日中に東京に帰る身、早く下山したいので少々休んでから柏原新道を下って行った。
感想
 鹿島槍ヶ岳は名前から想像して厳しい山という印象を持っていたが、山小屋泊まりということもあり簡単に登れたという印象が持った。 登山口から3時間半の登りで北アルプスの稜線歩きの醍醐味を味わえる。また冷池山荘もりっぱな小屋でトイレも清潔であった。
 また爺ヶ岳も思いのほか素晴らしい山であることを認識した。 山頂からの展望はまさに北アルプス北部の山々を望めるほか、浅間山や秩父方面の山々、それに富士山も場合によっては望めるのではないか。
 鹿島槍ヶ岳山頂ではガスで展望を楽しむことはできなかったが、北アルプスの稜線歩きを十分味わえた山行であった。 北アルプスの百名山で残すは後、五竜岳と焼岳のみとなった。

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