巻機山 |
◆ 山行記録 |
山行概要 | ||
報告概要 | 新潟県の百名山である巻機山(1,967m)に行ってきました。 | |
山行日 | 2015年10月17日(土)~19日(月) | 巻機山山頂(御機屋)にて |
天気 | 3日間ともに晴れ、微風 | |
企画 | 個人企画 | |
装備 | 10kg程度(山小屋素泊まり装備) | |
同行者 | Mさん | |
コース 概要 |
桜坂駐車場⇔五合目⇔六合目⇔(井戸尾根)⇔前巻機山⇔避難小屋⇔御機屋(分岐)⇔巻機山⇔牛ヶ岳⇔割引岳 |
行動記録 | |
【10/17(土)晴れ、微風】 | |
自宅(13:15)==所沢(14:45,15:00)==入間IC==関越自動車道==湯沢IC(17:20)==桜塚駐車場(19:30) | |
【10/18(日)晴れ時々曇り、微風】 | |
桜塚駐車場(6:20)--1:25--五合目(7:35,7:45)--0:28--六合目(8:13,8:32)--0:15--P.1564(8:47,8:55) --0:40--前巻機山(9:35,9:46)--0:17--避難小屋(10:06)--0:30--御機屋(分岐)(10:33,10:45) --0:27--巻機山山頂(10:50)--0:20--牛ヶ岳(11:10,11:20)--0:50--御機屋(分岐)(12:10) --0:20--割引岳(12:30,12:50)--0:20--御機屋(分岐)(13:20)--0:20--避難小屋(13:40) | |
【10/19(月)晴れ、微風】 | |
避難小屋(5:110)--0:15--前巻機山(5:35,6:05)--0:15--避難小屋(6:20) 避難小屋(7:10)--0:30--御機屋(分岐)(7:40)--0:30---避難小屋(6:45,7:10) 避難小屋(8:30)--0:15--前巻機山(8:45)--1:05--六合目(9:50)--0:30--五合目(10:20)--0:50--桜塚駐車場(11:10) 桜塚駐車場(11:35)==0:35==温泉「駒子の湯」(12:10,13:30)==湯沢IC(13:45)==入間IC(15:00)==所沢(15:50)==自宅(17:10) |
行程図 |
地図データは、国土地理院2万5000分の1地図を編集したものです。 |
天気図 | |
【10/17(日)】 日の出 5:53, 日の入り 17:05, 晴れ 21.0℃/9.8℃, 58%, 北 4m/s, 0.0mm |
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【10/18(月)】 日の出 5:54, 日の入り 17:03, 晴れ 22.2℃/12.5℃, 69%, 北北西 3m/s, 0.0mm |
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【10/19(火)】 日の出 5:55, 日の入り 17:02, 晴れ 19.6℃/14.1℃, 64%, 北 3m/s, 0.0mm |
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Yahoo!天気情報 過去の天気より転載 @下越(新潟) |
◆ 山行資料 |
アプローチメモ | ||
交通手段 |
・関越道 入間IC→湯沢IC: 3,280円 湯沢IC→入間IC: 4,280円 |
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駐車場 | ・桜坂駐車場 使用料 500円 | |
温泉 | ・下湯沢共同浴場 「駒子の湯」 日帰り入浴 500円 |
◆ 日誌と写真 |
行動日誌 | |
【10/17(土) 晴れ、微風】 | |
巻機山は、若いころから気になっていた山である。学生時代合宿の下見で丹後山という越後の山に行ったが、その時に見た利根川源流の山々に感動を覚えた。
6月の梅雨時であったが、そこらじゅう雪がまだ残っていて、どこまでも続く山々、それにそこの深い渓谷の風景に感動したものである。
その利根川源流を囲むようにして、東は平ヶ岳、反時計まわりに藤原山、大水上山、丹後山、本谷山、小沢岳、それに巻機山がある。
どれも名もない山であるが、さすが利根川源流の山々で、奥深く、手付かずの自然というものに惹かれた。
平ヶ岳は昨年制覇したので、今度は西側の巻機山にも是非行ってみたい気持ちになっていた。
巻機山は百名山でもあるが、アプローチも楽で避難小屋もありそんなにきつい山ではないが、その他の山は丹後山にしろ登りはきつく、またそれらの山頂を結ぶ稜線は道もないブッシュである。 今回は、先月の朝日岳小屋泊まりで紅葉の楽しんだので、巻機山も紅葉のベストシーズンということで、小屋泊まりでのんびり楽しむこととした。 幸い、Mさんが加わってくれることで安心である。 またまた小屋泊まりなので、年休をとることにしていたが、直前になって金曜日の夕方や月曜日の夕方に打ち合わせが入り、休みが取りづらくなる。 紅葉のまっさかりということでは、やはり天候を選んで行きたいので、天気予報を確認すると金、土、日で行くよりも土、日、月で行く方が天気が安定していることが確実なので、月曜日は年休ということとした。 たった1~2時間の打ち合わせのために、この絶好のチャンスを逃がしたくない。その分金曜日は、夕方の打ち合わせや月曜日に休む分の資料作りなどして忙しくしていた。 土曜日は登山口まで行くだけなので、ゆっくりである。お昼過ぎに自宅を出て途中所沢でMさんを拾って、圏央道経由関越道を下る。 途中湯沢のスーパーで食料を仕入れ、7時前には巻機山の登山口にある桜坂駐車場に到着。もう真っ暗である。 駐車場は半分くらい埋まっていた。車の中でビール、ワインを呑みながら弁当を食って寝る。 |
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【10/18(日) 晴れ、微風】 | |
車の中で寝ていると、朝早く到着するのか車のヘッドライトが時折気になったが、5時頃起きてみると駐車場はほぼ満車状態。 やはり天気が良いせいか今日も人が多い。この中でどれほどの人が小屋に泊まるのであろうか、そんなに大きな小屋ではないので気になる。 | |
桜坂駐車場の登り口で |
五合目 |
朝方はそんなに寒くなかったが、登りだすとだんだん暑くなる。登りもそんなにきつくなかったので、1時間までは我慢しようと思ったがやはり暑い。
5合目に着く前に休憩してフリースを脱ぐ。五合目付近から山容の尖った大源太山が見え出す。2年前に谷川岳から眺めたことを思い出す。
六合目から対岸の錦色の山肌が綺麗に輝いている。天狗岩から稜線に目を移すと割引岳(わりめきだけ)が望める。 ここからやや傾斜はきつくなるが、やがて森林限界を超えた明るいがれた広場に着く。ここがP.1564付近であろう。 |
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六合目、天狗岩、割引岳が望める |
開けたP.1564付近 |
六合目からやや傾斜はきつくなるが、やがて森林限界を超えた明るいがれた広場に着く。ここがP.1564付近であろうか。 ここからは、向いの苗場のスキー場、などが見渡せる。太陽が燦々と降り注ぐ。暑い。 | |
太陽がまぶしい |
前巻機山(ニセ巻機山) |
前巻機山の登りでもう暑くてシャツ1枚になる。半袖シャツを忘れたので、ほんとにシャツ1枚である。 それもノースリーブのシャツで、60過ぎの男が腕をもろ出ししてちょっと恥ずかしい。 でも空気が乾いているせいか気持ち良い。あえぎあえぎ広い道を登っていくとやっと前巻機山に到着。 | |
さあ避難小屋へ |
避難小屋に到着 |
前巻機山からは巻機山をはじめ、これから登る牛ヶ岳、割引岳、それに2年前に行った朝日岳、谷川岳、苗場山など期待していたとおりの絶景が広がっている。 ここからは避難小屋へと木道が続く。 | |
さて荷物を下して巻機山へ |
あそこがほんとの巻機山山頂 |
前巻機山からすぐに避難小屋に着くが、中に入るのはトイレを使う人しかいない。
ちなみにこの小屋のトイレは新しく立派である。最新のバイオトイレで、よく山小屋でありがちなあの嫌な臭いはない。
さっそくザックを下して、2階に一応場所を陣取る。時刻はまだ10時過ぎなので、さっそくお昼の用意だけして出かける。
避難小屋から巻機山への分岐にあたる御機屋まで意外にきつい登りである。
分岐の御機屋につくと巻機山山頂と示された道標が建っていて、大勢の登山客が休憩したり昼食を取っている。
確かに周りを見ても巻機山自体なだらかな山なのでこれ以上高いところはないようでもあるが、本当はここから10分ほど山道を行ったところにケルンが建っており、そこが山頂である。
ただ道の傍に単にケルンと棒がたっているだけで、なんの標識もない。 それにしても快晴の青空の下、八海山、越後駒ヶ岳、中ノ岳の越後三山、利根川源流を挟んで平ヶ岳、燧ヶ岳、至仏山、谷川連峰、苗場山、妙高山などなど、山が手に取るようにわかる。 |
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ここが巻機山山頂です |
牛ヶ岳の先端 |
巻機山から牛ヶ岳への稜線はなだらかな木道が続き、ときおり池塘が点在する草原の中を散策することとなる。 今日みたいな快晴で爽やかな風を受けてまわりの山々を見ながらのんびりと歩く。ほんとに贅沢な気分になれる。 | |
どこまでも続く木道 |
割引岳山頂にて |
荒々しい八海山、堂々とした越後駒ヶ岳、その前に中ノ岳、そこから丹後山から牛ヶ岳へ続く稜線もばっちり望める。
また遠くに平ヶ岳、燧ヶ岳、至仏山が見える。また2年前にいった谷川連峰も見えて、KMTの4人で泊まった清水峠にある避難小屋も確認できる。
ここから清水峠の朝日岳へは簡単に行けそうな感じもする。 牛ヶ岳で昼食をとった後、御機屋に引き換えし、今度は割引岳に向かう。割引岳からは、通ってきた牛ヶ岳へのなだらかな稜線がみえる。 また八海山や越後駒ヶ岳もよりはっきり見える。山頂で疲れたせいかぼ~としていたら、午後になったせいか白い雲が山裾の方から湧き出てきた。 なだらかな稜線での景色を楽しんだ後、小屋に戻って夕食にする。その前に水汲みにテント場の先にある沢に行く。 今夜この小屋に泊まるのは、我々のほか、3人のパーティと4人のパーティの全部で9名、あまり大きくない小屋であるが、ゆったりとスペースがとれる。 昼間、あんなに大勢いたのに結局皆さんは日帰りである。確かに時間的には十分日帰りが可能なコースということだ。 さて時間はたっぷりあり、夕食はMさんが用意した西洋鍋ということでさっそく準備に取り掛かる。 Mさんは白菜、ベーコン、ウィンナーなど豪華な食材を運んできてくれた。 白菜などこれらの食材を食べきれないと持って帰る羽目になるので、飯はなしにしておかずだけの夕食となる。 それに、Mさんは昨晩に引き続きまたもやワイン、それに私が持ってきた焼酎とワインもあり、豪華な食事と十分なアルコールで申し分なし。 しかし、さすがワインは呑みきれなくて、私が持ってきたワインはほとんどそのまま持って帰る羽目になった。 |
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【10/19(月) 晴れ、微風】 | |
夜中にトイレで起きた時、満天の星空を期待したがあいにくガスがでていてまったく何も見えなかった。 5時頃に小屋でごそごそし出したので、こちらも起床してご来光を拝みにでかけることとする。 最初、御機屋に登ろうとしたが、頂上付近に雲がかかっているので、近場の前巻機山に登ることとした。 すでに小屋に泊まっていた女性3人が到着していた。今日も晴れているがちょっと麓の方が雲がたなびいている。 ご来光も雲の合間から太陽が見え出し、なんかはっきりしなかったが、今日も天気がいいのはまちがいなし。 御機屋の方をみると先ほどの雲はすっかりとれていた。テント泊の単独行の方がそちらの方に登っていったが、見通しが良いので山頂付近でたむろしている姿が確認できる。 3人のおばちゃんと話しながら小屋に帰り、昼食をとる。 | |
ご来光、はっきりしない。 |
さあ避難小屋に戻って朝食だ |
小屋に戻って気がついたが、他のパーティはそれぞれ男性がひとり、すなわち1:2、1:3である。
どういう関係かは知らないが、こちらはおっさん2人のパーティで、カップラーメンでほそぼそかき込む朝食に対し、大きな鍋でうどんを作り、それにまったけも持ってきたといい、いやはや山を楽しんでいるな、と雰囲気がひしひしと伝わってくる。 朝食を終え、帰り支度をしてパッキングも済ませたが、まだ時間も早く天気が良いのでザックを置いて、もう一度御機屋まで登ることとする。 朝は昨日とって変わって誰もおらず、また山々も静かに朝日を受けている。八海山や越後駒ヶ岳が昨日よりもきれいにみえる。 |
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朝の御機屋、誰もいない |
さて下山、あの谷底まで下りる |
巻機山からの景色を十分に楽しんだ後、小屋に戻り、いよいよ下山する。 小屋からすぐにある前巻機山で巻機山のなだらかな山容と最後のお別れである。ここを過ぎるとどんどん高度が下がってきて、太陽の下暑くなる。 再度、ノースリーブシャツになる。今日は月曜日というのに、若いグループも含め何人も登ってくるではないですか。 この時期は確かにこの山のベストシーズンなのであろう。 |
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紅葉に染まった沢筋 |
戻ってきました |
樹林帯に入り、六合目からは紅葉に染まった沢、また五合目からは黄色に染まった林の中を下る。
荷物はあまり軽くならなかったが、快適である。とっくの前に下山していった3人のパーティがしゃべりながらゆっくり下りていたので、追い抜く。
男性一人に女性二人、たえずしゃべりながら下山している。こちらは黙々と下山して、ようやく11時過ぎに駐車場に到着した。 さて充実した山行の後はやはり温泉に、ということで湯沢の温泉「駒子の湯」というところに行く。 ここはあの川端康成の小生「雪国」のヒロインの名前の温泉で、こじんまりした、しかしきれいなところであった。 休憩室には、映画のロケ写真も展示されており、昭和の香りもする。 温泉を楽しんだ後、昼食に蕎麦でもと思い、湯沢で有名な「しんばし」という蕎麦屋に入る。 1時過ぎというのに人が多い。 温泉の後に蕎麦、これは先月の朝日岳も同じパターンであったが、こういうところにも山旅の楽しさがある。 |
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感想 | |
思ったより簡単に登れて日帰りも可能、1,000m以上の登り下りであったが、膝の痛みや足底腱膜炎も感じなかった。 秋の移動性高気圧で3日間も晴天で、先月の朝日岳といい、ほんとに気持ちのよい山行であった。 月曜日に年休と言ったときの上司の顔を思い出したが、この素晴らしい天気は二度と来ないに違いない。 それにもう歳なんだから二度と来れることもないであろうし、ほんとに年休を取得した甲斐があったというものである。 残された時間は短い。天気の良い日には仕事よりは趣味を、という思いを新たに認識する自分であった。 |