那須岳三斗小屋温泉
◆ 山行記録
山行概要
報告概要 那須岳の秘湯、三斗小屋温泉に行ってきました。
山行日 2017年10月7日(土)~ 8日(日)
噴煙あげる茶臼岳(姥ヶ平より)
天気 10月7日 小雨のち曇りのち晴れ、微風
10月8日 晴れ、微風
企画 個人企画
装備 5-6kg (車中泊日帰り)
同行者 単独行
コース
概要
【1日目】
東京駅==(東北新幹線)==那須塩原駅==(東野バス)==那須ロープウェイ山麓駅==山頂駅
那須ロープウェイ山頂駅→茶臼岳→峰の茶屋跡→沼原分岐→三斗小屋温泉(14:00)
【2日目】
三斗小屋温泉→姥ヶ平下→姥ヶ平→牛ヶ首→那須ロープウェイ山頂駅
行動記録
【10/7(土)晴れ、微風】
東京駅(7:44)++東北新幹線++那須塩原駅(8:58,9:15)==東野バス==那須ロープウェイ山麓駅(10:30,10:40) ++山頂前(10:56)--0:50--茶臼岳山頂(11:50)→0:45→昼食(12:35,13:00)--0:15--峰の茶屋跡(13:15,13:20) --0:25--避難小屋(13:45,13:50)--0:40--延命水(14:30)--0:35--三斗小屋温泉(15:05)
【10/8(日)晴れ、微風】
三斗小屋温泉(7:10)--1:20--姥ヶ平下(8:30,8:35)--0:15--姥ヶ平(8:50,9:10)--0:30--牛ヶ首(9:40,9:50)--0:20--那須ロープウェイ山麓駅(10:10)
那須ロープウェイ山頂駅(10:20)--0:10--那須ロープウェイ山麓駅(10:30,11:15)--0:30--大丸(11:45,12:30)==東野バス==那須塩原駅(14:00,14:40)==黒磯(14:45,15:32)==郡山(16:34)
行程図

国土地理院地図より編集

天気図
【10/7(土)】 日の出 5:40, 日の入り 17:16  晴れ 24.3℃/15.1℃, 70%, 北東 1m/s, 降雨量 0.0mm,
   
【10/8(日)】 日の出 5:41, 日の入り 17:14  晴れ 26.4℃/16.0℃, 65%, 南東 4m/s, 降雨量 0.0mm,
   
Yahoo!天気情報 過去の天気より転載 @栃木県(宇都宮)

◆ 山行資料
アプローチメモ
交通手段 ・JR東京→那須塩原(乗車券+特急券):        5,980円
・東野バス 那須塩原駅~那須ロープウェイ山麓駅間:   2,600円(フリーパス)
・那須ロープウェイ(山麓駅~山頂駅):          950円(片道)
温泉 三斗小屋温泉煙草屋旅館(露天風呂あり)        9,000円(1泊2食)
◆ 日誌と写真
行動日誌
 会社OB連中から旅行幹事を言いつけられ、口うるさい連中からは百名山だ、とか温泉だとか日頃の運動不足を棚にあげて贅沢な要望を出す連中で、これまで伊豆の天城山、草津温泉の草津白根山を実施してきた。 ここで幹事を言いつけられたので、当方より蔵王と那須の2つを提案したところ、那須の秘湯があるということで、那須三斗小屋温泉となった。 確かに三斗小屋温泉は那須10湯と言われ、日本百名山の1つ、茶臼岳の北西に位置し片道2~3時間かけて歩かなければたどり着けない温泉、秘湯中の秘湯との紹介がある。
 さらに案内書によれば、1142年に温泉が発見され、江戸時代には関東から会津へ行きかう人々や那須の山岳信仰の行者などでにぎわい、明治はじめの頃には温泉宿も5件ほどあったらしい。 今、温泉宿は煙草屋旅館と大黒屋2軒のみ。昔は日帰り入浴もやっていたそうだが今は宿泊者専用となっている。
 提案した私としては、那須は昨年の秋に朝日岳、三本槍岳、茶臼岳の那須主峰はすでに制覇しているので、どちらかというとまだ未踏峰の蔵王に行きたかったのではあるが。
 それで秋の那須と言えば、紅葉の名所でもあり、このような温泉小屋は早く予約していないと確保できないことから、5月に予約した。 日程は電話に出たおばちゃんの推薦で10月3連休の7日(土)とした。また昨年那須に行った時、駐車場からの帰り、道路の大渋滞を経験していたこともあり、出来る限り早く現地に行くこととした。
 10月に入りなんだか天気が思わしくなく、10月にしては珍しく2つ玉低気圧が日本列島に近づいていて3連休の天気が危ぶまれた。 土曜日は「てんきとくらす」によれば強風と雨のCランク、日本気象協会の予報では「曇り一時雨」いう予報であったが、次第に回復することは確実であった。 ずいぶん前から貴重な温泉宿を確保していることもあり、結局予定通りの日程で決行という判断をした。
【10/7(土) 雨のち曇り、微風】
 7日(土)の朝、外に出てみると雨は降っていない。駅まで傘を差していかねば、と覚悟していたがラッキーであった。
 東京駅で東北新幹線に乗り込み、郊外の景色も雨は上がっていて心なしか雲も高くなっている。すぐに那須塩原駅に着き、そこから那須岳登山口にあたる那須ロープウェイ駅行きのバスに乗る。 天気が悪いせいか、乗客も少なく席が半分埋まっている程度。バスは途中時間調整し那須ロープウェイ駅には時刻表通りに到着した。 さすがにロープウェイ駅に着くと高度が高いせいか雲が近くになっているものの雨は降っていない。ロープウェイ駅ではどこから来たのか意外と大勢の登山客がカッパを着て列をなしている。
 100人乗りのロープウェイに乗ってすぐに山頂駅に到着。外は小雨なので、ここでやっとカッパを着こむ。
そういえばこのパーティ、初めて尾瀬ヶ原に行った時も本降りの雨にたたられた。よくよく快晴には縁がないのかも知れないと思う。
 さてカッパを着こみロープウェイ山頂駅の外に出て、まず茶臼山を目指して登山道を登る。

那須ロープウェイ山麓駅前でいざ出発

那須茶臼岳山頂にて
 幸い雨も本降りではなく小雨程度。登っている最中に少々明るくなり雲が上がっている気配を感じる。 茶臼岳山頂で若いグループの方に記念写真を撮ってもらった後、峰の茶屋へ下山しかかった時急に雲の切れ間から朝日岳が姿を現す。 また雲の下に下界が時々現れるようになる。峰ノ茶屋跡避難小屋に下る途中の山腹で雨の心配もなくなったので、カッパを脱ぎ着替えとともに昼食タイムとする。

峰ノ茶屋跡避難小屋に向けて下る。前は朝日岳

峰ノ茶屋跡避難小屋から三斗小屋温泉へ下る
 昼食とコーヒーをゆっくり味わった後、峰ノ茶屋跡避難小屋からのんびり三斗小屋温泉に向けて下山する。

三斗小屋温泉

晩ごはん
 三斗小屋温泉には3時過ぎに到着。入り口は登山客でごった返ししていて、さっそく手続きを済ませると我々のために2階の大部屋2間を割り当てられた。 大広間の畳部屋で昔の旅館といった趣。さっそく持ってきたビールを宿の水槽で冷やし、とりあえず持ってきたワインで乾杯。Mさんがいつものように3Lの紙パックワインを持ち込んできてくれた。 確かにMさんのザック、強烈に重たかった。私の方はおつまみを準備したので、ザックはかさばっているがそれほどの重さはない。 さてそのおつまみ、皆さんもそれぞれそれぞれ何かしら持ち込んできて、テーブルはお酒、おつまみだらけとなった。
 露天風呂は宿から男女の入れ替えで我々は夕食後と言われていたので、夕食までお酒を呑んで時間つぶしする。そうしていたら、この大広間の2階の窓から露天風呂に行く女性たちが見える。 当然露天風呂は見えないのであるが、お酒を呑んでいるせいか妄想が働く。こうして時間つぶしてして、1階の大広間で夕食をとった。 その後、宿からもらったタオル片手に暗い夜道をちょっと登って露天風呂に浸かる。浴槽は2つあり、小さい方は熱くてとても入れたものではない。 ほんとにまじりっけなしのかけ流し温泉、周りは林、上を見上げれば星、という訳ではなかったが、暗闇の自然の中で裸で過ごす感覚であった。 ただすでにお酒をずいぶん呑んだ後なので、貧血を心配して早々に引き上げた。
【10/6(日) 晴れ、微風】
 朝6時に起きるつもりが周りのおじさん連中は朝風呂の露天風呂へ。私はお風呂は面倒なので遠慮する。大広間で朝飯食って小屋を7時過ぎに出発。 今日は快晴、ただ小屋のある場所は谷あいなので朝日は当たらないが青空が広がっている。

三斗小屋温泉旅館の露天風呂

朝ごはん
 小屋からしばらく高低差のない山道をのんびり歩き、橋を渡ってちょっと登ったところで姥ヶ平下に出る。樹林帯の中で広葉樹が紅葉している。 姥ヶ平下からさらに進むと前方に茶臼岳が見えてきた。あたりは広葉樹だらけとなる。 紅葉の林の中をとおり過ぎるとちょっとした広場に出てここから木道でひょうたん池まで木道が伸びており、登山客が木道にひしめいている。

姥ヶ平下

姥ヶ平から茶臼岳
 我々もザックを置いてひょうたん池を目指して木道を進むと5分ほどしてテラスがあり、そのちょうど下がひょうたん池がある。 ひょうたん池は小さい池でテラス脇の道で池の淵まで行けるが、狭い場所にカメラを手にした登山客がいいアングルを確保しようとあふれている。 とにかくスマホカメラでひょうたん池と茶臼岳を撮ってすぐテラスに戻る。テラスに戻ってもひっきりなしに登山客が押し寄せてきて、とにかく撮影を済ました、もと来た木道を戻る。

ひょうたん池より茶臼岳

姥ヶ平より茶臼岳
 確かに姥ヶ平の紅葉は山肌が赤く染まっていて素晴らしいし、茶臼岳と紅葉のいい写真が撮れる場所である。それにしても昨日とは打って変わって相当な人込みである。

姥ヶ平の紅葉

牛ヶ首より茶臼岳
 姥ヶ平から稜線の牛ヶ首を目指して登る。牛ヶ首からは噴煙をあげる茶臼岳がまじかに見える。少々休憩した後、ロープウェイ駅を目指して下る。 ロープウェイ駅付近は少々ガスが出ていた。それにしても昨日とうって変わって相当な人出である。まるで観光地と化している。
 ロープウェイで山麓駅まで下りて、さて那須塩原駅行きのバスを乗るためバス停で待っていると予定の時間になっても一向にバスが来ない。 道路はマイカーが連なっていてぜんぜん動いていない。そのうち、バス停のある駐車場に入ってきて係員に怒鳴る人も出てくる始末。 係員によれば、渋滞で朝一番のバスもまだ到着していないということで、このままここで待つよりは手前の駅まで歩こうということで、大丸温泉まで下る。 その途中で登ってくるバスに出くわし、運転手と話するも途中では乗せられないとのこと。 またそのバスもまだ登りのバスなので、どうせ大丸温泉まで戻ってくるので、とにかく大丸温泉でバスを待つこととした。 その大丸温泉でバスを待つ間、これまで下り車線は車がスムーズに流れていたが、その下り車線も車がつながり、まったく動かなくなった。 これでは例えバスが来ても下れないといういや~な予感が頭をよぎる。
 やっとのことでバスが到着、さっそく乗り込むもやはり下りも渋滞でそのうちバスも止まってしまう。 要するに、片側1車線の道路に登山者が道路脇に駐車していて、その道幅が狭まった脇をさらに登ってくる車がどんどんきて、下る車とすれ違うことが出来なくなっているのだ。 ちゃんと道幅を考えて道路脇に駐車していないので、場所によってはすれ違いが難しい。登ってくる車の運転手と下る車の運転手が出てきて整理してようやく通過しているっていう状態。 ここでこのような大型バスが来るとそのすれ違いも格段に難しくなる。 最初、バスの運転手も道路状況を静観していたが、やはりバスの運ちゃんでないと距離感とか感覚が掴めないので、バスから出て交通整理しに行った。 このような状況で、登ってくる車をとにかく余裕のある場所で止めておく必要があるが、世の中の恒で、ちょっとでも余裕があるとみると前に進んでしまう。 それも大型バスが通ることを想定せずに余裕があると思ってしまうことが悪循環となっている。
 ということで、運ちゃんは遠くの方まで交通整理に出かける羽目になり、坂道を下っては整理し、またバスに戻るに坂道を上るっていうしんどい思いをしている。 やっとのことで車であふれた狭い道路で、駐車している車に接触しないよう誠に神業的な運転をして通過していく。
 そのような状況が分岐まで続いてやっと路肩駐車していない道路に出てスピードを上げた。 もう時刻表などどうでもよくなったのか、バスの運ちゃんから「途中経路を変えて那須塩原駅に向かいます。」というアナウンスがあった。 ほんとに路肩駐車、まったくもって迷惑である。公共交通機関を利用したものが不利益を被ることに強く不満を感じた。
 やっとのことで、倍ほどの時間がかかって2時過ぎに那須塩原駅に無事到着。ここで、Mさんと私は安達太良山に行くため郡山に行くので、皆さんと別れた。
感想
 さて那須岳の秘湯「三斗小屋温泉の山旅」ということで、 この4月より企画・計画・宿の手配など頭を悩ましていたが、無事終えること が出来ましてほっとした。 最初、天候がどうなるか気になったが、初日の土曜日が天気が悪かったせいか、誠にラッキーであった。 これがもし晴れていたら、日曜日の下山で経験したあの交通渋滞に巻き込まれていて、三斗小屋温泉に行くのも危ぶまれていたのかも知れない。
 それにしても昨年快晴の那須に行ったが、交通渋滞は去年より もひどくなっているように思った。 路上駐車は百名山のふもとの登山口ではよく見かけるが、それにしてもあんな無秩序な駐車は、もう警察の手で取り締まってもらわなければならない。

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