大台ケ原 日出ヶ岳(1,695m)
◆ 山行記録
山行概要
報告概要 近畿地方の百名山である大台ケ原に行ってきました。
山行日 2018年6月3日(日)
大台ケ原 日出ヶ岳にて
天気 晴れ、微風
企画 個人企画
装備 5-6kg
同行者 M先輩とふたり
コース
概要
大台ケ原駐車場→日出ヶ岳→正木ヶ原→牛石ヶ原→大蛇嵓→シオカラ谷吊り橋→大台ヶ原駐車場
行動記録
【6/3(日)晴れ、微風】
近鉄阿部野橋駅(7:20)+++大和上市駅(8:48, 9:00)==大台ケ原駐車場(10:40)

大台ケ原駐車場(10:50)→日出ヶ岳(11:28, 11:50)→正木ヶ原(12:15, 12:50)→神武天皇像(13:10)→大蛇嵓(13:24,13:30)→シオカラ谷(14:05,14:10)→大台ケ原駐車場(14:40)

大台ケ原駐車場(15:30)==大和上市駅(17:00,17:11)+++ 近鉄阿部野橋駅(18:42,18:47)+++ 新大阪駅(19:10.19:30)+++ 新横浜駅(21:44,21:54)+++ 鶴川(22:33)==自宅(22:45)
行程図

国土地理院地図より作成
天気図
【6/3(日)】 日の出 4:44, 日の入り 19:05  曇り 29.4℃/16.5℃, 47%, 北北東 3m/s, 降雨量 0.0mm,
   
Yahoo!天気情報 過去の天気より転載 @奈良県北部(奈良)
◆ 山行資料
アプローチメモ
交通手段 ・新幹線(新横浜-新大阪):     26,080円(13,040円 ×2)
・地下鉄(新大阪-天王寺):       560円(280円×2)
・近鉄大台ケ原探勝日帰り切符:    4,980円
温泉 ・今回はパス
◆ 日誌と写真
行動日誌
 高校の同窓会、それも3年9組の同窓会が開かれるというので、わざわざ大阪まで行くことにしました。高校の同窓会はこれまで2回ほど参加しましたが、これまで高校の同期全体の集まりであったが、3年9組という限られたメンバー、それも高校でもっとも印象の濃い3年の時の友人に会えるということで大阪くんだりまで行くことにしました。ただ同窓会だけで大阪に行くのはちょっともったいない気がしましたので、ついでに近畿地方の百名山である大台ケ原に行くことにしました。調べてみると大阪阿倍野橋駅から近鉄でお得な大台ケ原探勝日帰り切符というものがあり、往復の電車賃とバス代込みで4,980円である。また時間的にも同窓会の翌日の朝、近鉄に乗って大台ケ原に行って、その後大阪に戻り、新幹線で十分東京に戻れることが分かった。また大台ケ原は平たい台地上の山で、高低差もなく4時間ほどで回ってこれる。
 そこでついでに、昨年大山でご一緒した研究室のM先輩にもお声をかけたところ、一緒に行ってくれると言うので心強い気がした。また昔話でもしながらのんびり登ることとした。
【6/3(日) 晴れ時々曇り、微風】
 高校の同窓会はなんばのお店で和食をとりながら皆さんの近況を報告しあう。 その後少々カラオケして夕方5時にはお開きになったので、翌日山登りを控えている僕にとっては安心した次第である。 この歳になると夜遅くまでお酒を呑むのはもう無理である。
 翌日朝6時に起きると外は快晴、ホテルで朝食を急いで食べて早々に近鉄阿部野橋駅に向かう。 さっそく大台ケ原探勝切符を買って駅のホームに待っていると僕と同じように大台ケ原に行くのか2~3のグループの電車を待っていた。 やがて急行電車が来て乗り込んだが空席もあり空いていた。この時間なのにやはり東京と違ってんんびりしている。 この近鉄南大阪線は子供の頃、東住吉区に住んでいたので「今川」とか「針中野」など駅名が懐かしい。 大和川を越え、電車は河内松原、藤井寺、道明寺とか大阪南の郊外に入ると高校生の部活なのかだんだん車内も若い人で混んできた。 大阪市内よりも南の郊外の方が住宅街が発展していると感じながら時代の流れを感じる。 それも奈良に入ると乗客も少なくなり、御所を過ぎると単線のせいなのか車内ものんびり、あたりの風景も緑が濃くなってくる。 やがて吉野の大和上市駅に着き、駅を出て1年ぶりにMさんと落ち合う。 駅ではこんなに大勢の登山客がいたのかバス停には長蛇の列、バスは臨時便も出るようである。 我々は1台目のバスであるが、補助イスも使われ我々は離れ離れになってしまった。 せっかく久しぶりにお会いしたので少々お話でもと思ったのだが、ただ私のとなりは若い女性であった。
 バスは新緑の中どんどん山奥を進んでいく。 そういえば吉野から紀伊半島の中心に向かっていくので、当然山ばかりである。 また道路は舗装はされているものの狭くカーブの多い道路で、以前ここにマイカーで行こうとしていたのであるがバスの方が安心と思った。 やがてあたりが平たい景色に変わってきたかと思うとほどなくして大台ケ原駐車場に到着した。 延々1時間40分のバスの旅である。確か紀伊半島の真ん中にしては駐車場は車でほぼ満杯、登山客も多い。 これまでのくねくねした狭い道路はなんであったかと思うくらいあたりは明るい雰囲気に包まれていた。
 さっそくMさんと記念写真をとって、登山口に向かう。

大台ヶ原駐車場入り口にある標識

日出ヶ岳に続く登山口
 登山道でやっと久しぶりに現況を報告しあう。 我々の研究室のK教授は大学総長まで勤められたお方で今年1月に逝去され、そのお別れ会が先日大阪の一流ホテルで盛大に開催された。 M先輩はそれに出席されたので、その様子を伺った。 私はK教授からあまりお言葉をかけられたことはなかったが、学生時代一度だけ家に帰るとき、最寄りの駅まで先生の車に乗けてもらったことがある。 その時カーステレオから大相撲の実況中継を聞きながら「この歳になると相撲が面白いんだ。」ということをおっしゃっていたことを思い出した。 もう何年も前のことであるが、いかにも教授らしい穏やかな先生という印象であった。 昨日の同窓会といいい、やはり月日の流れを感じる。
 大台ケ原ではまず最高峰である日出ヶ岳に向かう。木陰の山道を登っていくと正木ヶ原との分岐に出て、そこからは木の階段で日出ヶ岳を登る。 山頂にある展望台に上ると見渡す限り山々、青空の下、大峰山、熊野古道の方面に目を向けるとあまり山を同定できないが、深い山道を想像する。 そして、以外にも南の方に目を転ずると海が見えるではありませんか。 尾鷲湾である。紀伊半島のど真ん中に来ていると思っていたが、意外に三重県に近い、それも太平洋に近いことが分かった。

大峰山系を望む
あの山並みに吉野から熊野まで続く大峰奥駆がある。

展望台から目を南に転ずれば尾鷲湾が望める
 日出ヶ岳からは正木ヶ原へ木道の道が続く。あたりは枯れ木と笹の高原である。 日差しが少々暑いが陰に入ると風が心地よい。また見晴らしもよい。 木道の途中、人が集まっているので何かと尋ねると先の木陰に鹿がいるというので、 目をこらすと確かに親子なのか2匹、木陰で隠れているのが分かった。

枯れ木と木道

白骨林と草原の中、木道が続く
 昔は樹林帯であったそうだが、伊勢湾台風で多くの木々が倒れ、また海の塩で枯れ、 それに加えて笹を主食とするニホンシカが増加し下草を食べたり樹皮を食べるようになったせいでこのような風景になったとのこと。 それにして枯れ木も倒れていくだろうし、年々このような風景も変わっていくであろう。

正木ヶ原

笹原の中の木道
 正木ヶ原の木陰で遅い昼食を取る。いつものようにお湯を沸かしてカップラーメンであるが、Mさんは今回はコンロを持ってこないで、その代わりキュウイフルーツを持ってきて下さった。昨年の大山登山ではH君がアルバイトしている果樹園から熟した白桃を持って山に登り、山頂で3人でナイフでカットして食べた時は最高においしかった。山で食べるフルーツほどうまいものはない。ちゃんと2人分持ってきて下さり感謝の限りである。
 正木ヶ原で昼食を終え、さらに木道をどんどん進むとなぜか神武天皇像が建っているちょっとした広場があり、そこで大勢の登山客が休憩している。牛石ヶ原というところである。そこからしばらく進むと大蛇嵓との分岐に出る。大蛇嵓は分岐からすぐに行けると思ったが少々時間がかかるし、少々下っていく。
 やがて鎖の柵が着いた岩場で人がたむろしている。先の方は細いので順番に柵の先を覗いて交代する。しっかりした柵があるので危険を感じるほどではないが、柵がないと結構危ないところである。

牛石ヶ原、手前に神武天皇像がある。

大蛇嵓、この先は絶壁
 大蛇嵓からの帰りはちょっとした登り、分岐に戻ってからバスの時間が気になりだす。 15:30のバスに乗り遅れるともう帰れない。でも、これまでのコースタイムを考えると結構余裕のある足取りである。 ここの分岐からシオカラ谷へ一気に下り、吊り橋を渡って最後は急登となっている。
 ただ山道は整備されしっかりしている。 シオカラ谷ではみんな川原に下りて一休みしているので、我々も川原に下りて沢に手を付けてみると意外に冷たかった。

シオカラ谷の吊り橋で

駐車場に戻ってきました
 シオカラ谷から階段が続く登りで本日のコースで一番の急坂であるが、30分ほどで駐車場に戻ってきた。 バスの時間には十分時間があり、近鉄の探勝日帰り切符についていたお土産引換券をお店で渡したら、絵葉書1枚だけであった。
 帰りのバスでは補助イスを出すまでもなくゆったりとしていた。 また予定より早く近鉄大和上市駅に到着し、お陰で1本早い電車に乗れた。 途中で着替えたかったが、阿部野橋駅からすぐに地下鉄に乗って新大阪に行き、予定を早めて新幹線に乗り込み、トイレの中で街服に着替えた。 ただシャワーを浴びていないので、汗臭さは自宅に着くまで漂っていたのではないかと気になっていた。 家に着いたのは10時半過ぎ、すぐ風呂に入ってやっとくつろいだ気分になり、慌ただしかった同窓会&大台ケ原山行の大阪1泊旅行を無事終えた。
感想
  大台ケ原は紀伊半島の真ん中というイメージがあったが、紀伊山脈の山々の中でただ開けた台地上のなだらかな山であった。  また伊勢湾台風のために枯れてしまった木々と笹原の高原で、歩いていて気持ちよかった。 また昔学校で日本でもっとも降水量の多い場所と習った印象があるが、今回幸いにも天気に恵まれ、爽やかな高原歩きが出来たことはラッキーであった。

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