塩見岳(東峰 3,052m)
◆ 山行記録
山行概要
報告概要 またまた塩見岳に行ってきました。
山行日 2021年9月19日~21日
塩見岳東峰山頂にて
天気 9月19日  晴れ
9月20日  晴れ時々曇り
9月21日  晴れ時々曇り
企画 個人企画
装備 12-13kg
同行者 単独行
コース
概要
鳥倉林道ゲート駐車場━鳥倉林道登山口━塩川・鳥倉ルート合流点━三伏峠小屋━三伏山━本谷山━塩見小屋━塩見岳

行動記録
【9/19(日)晴れ、微風】
自宅(10:00)==高尾山IC(11:30)==岡谷JCT==駒ヶ岳SA==松川IC(16:05)==鳥倉林道ゲート駐車場(17:20)
【9/20(月)晴れ時々曇り、微風】
鳥倉林道ゲート駐車場(5:40)→鳥倉林道登山口(6:18,6:25)→豊口山のコル(7:30)→ほとけの清水(8:14) →塩川・鳥倉ルート合流点(8:45)→三伏峠小屋(9:19,9:30)→三伏山(9:46)→本谷山(10:42,10:45)→ゴーロ(11:53,12:00) →塩見新道分岐(12:24)→塩見小屋(12:46)
【9/21(火)晴れのち曇り、微風】
塩見小屋(5:30)→塩見岳(6:48,7:15)→塩見小屋(8:08,8:30)→塩見新道分岐(8:40)→ゴーロ(8:49,8:50)→本谷山(10:00,10:05) →三伏山(10:57,11:00)→三伏峠小屋(11:12,11:20)→塩川・鳥倉ルート合流点(11:40)→ほとけの水(12:02) →豊口山のコル(12:40)→鳥倉林道登山口(13:20)→鳥倉林道ゲート駐車場(14:00)
鳥倉林道ゲート駐車場(14:15)==駒ヶ根こぶしの湯(16:00;16:40)==駒ヶ根IC(16:45)==伊那IC(16:59)==蓑輪町福与(17:20)

行程図

国土地理院地図より作成

天気図
【9/19(日)】 日の出 5:33, 日の入り 17:50  晴れ     28.7℃/15.7℃, 北東  3.3m/s, 降雨量 0.0mm,
   
【9/20(月)】 日の出 5:34, 日の入り 17:48  晴れ時々曇り 29.3℃/15.2℃, 北北東 1.8m/s, 降雨量 0.0mm,
   
【9/21(火)】 日の出 5:34, 日の入り 17:47  晴れ時々曇り 29.3℃/17.1℃, 南   2.1m/s, 降雨量 0.0mm,
   
日本気象協会、気象庁 過去の天気より転載 @長野(伊那)

◆ 山行資料
アプローチメモ
交通手段 ・中央道(高尾山IC→松川IC):      4,960円
・中央道(駒ヶ根IC→伊那北IC):      570円
・中央道(伊那北IC→高尾山IC):     4,150円
                総距離: 539.1km
宿泊 塩見小屋               9,600円(1泊2食、シュラフ持参)
温泉 駒ヶ根高原露天こぶしの湯       日帰り入浴  750円
◆ 日誌と写真
行動日誌
 我が最後の百名山である塩見岳は9月10日に無事登頂して終了したのであるが、あいにくガスで何も見えず。 山から下りて晴れ渡った伊那谷から遠くの方に塩見岳が眺望出来た時、やはりリベンジかなと思った。 先週山から下りてきてその後日本に台風が近づいてきて、またその台風が変則的なコースを辿った後、日本列島を 東から西に抜け、その後は快晴という予報。 台風一過は雨風で空気も澄んでいるし、再度リベンジするならこの時期だという気持ちが俄然湧いてきた。 またコースは記憶が新しいので一人でも心配ない。 3連休なので、山小屋の混雑具合が気になったが、幸い塩見小屋に予約することが出来た。
 ところがこの台風、速度が遅くなかなか日本を通り抜けない。仕方なく日程を1日ずらすこととし、 塩見小屋も幸い空いていたので18日の土曜日ではなく翌日曜日に出発することとした。 そして21日の火曜日は年休とした。 前回は三伏峠小屋に泊まったが、今回は登山口からいっきに塩見小屋まで登り、 翌塩見岳登頂して登山口まで下山という車中泊+1泊2日の前回よりもハードな行程とした。
【9/19(日) 雨のち晴れ、微風】
 月曜日が敬老の日ということで、19日は三連休の中日。少々高速道路の渋滞が懸念されたので、余裕をみて自宅を10時に出た。
 すると地道はもちろん、高速道路に入るとピタッと車は進まず。やはり考えが甘かった。 中央道と圏央道が交わるジャンクションで大渋滞。そこを過ぎても小仏トンネルの渋滞、大月JCTを過ぎたあたりからやっと車は走るようになった。 途中の談合坂SAで休憩を取りたかったが、そこの入り口には長い車列なので、結局次のPAでやっと休憩を取ることがで来た。
 その後順調に快晴の中央道のドライブで諏訪SAで遅い昼食を取って、松川ICで高速を下りた。 下りてしばらくしたところにコンビニがあることは知っていたので、そこで今晩の夕食の弁当を購入。 そこから大鹿村を経由して曲がりくねった林道を登って、夕方5時20分にゲート前駐車場に着いた。 前回と違って駐車場はほぼ満車、途中帰りの車とすれ違ったので、その車の場所が空いていたのであろう、かろうじて第1駐車場に止めることが出来た。

鳥倉林道ゲート前の駐車場

駐車場から塩見岳方向の山並み
 今度はひとり車中泊、話す相手もいないのでコンビニ弁当を食べてとにかく寝ることとした。
【9/20(月) 晴れのち曇り、微風】
 今回は前回と違って塩見小屋までコースタイムで約時間、朝5時に起きて朝食も取らずに5時40分に出発した。 40分ほど林道を歩いて登山口に着くと、今度は自転車が数台止まっていた。林道は自転車という手もあるんだ。 登山口で簡単に朝食をとっていよいよ登りに取り掛かる。

鳥倉林道登山口、今度は自転車がある

豊口山間のコル
 登山道はほんの1週間ほど前に登っていたので感じは分かっている。今回は時折登山者が追い抜いていく。 焦っても仕方がないのでゆっくり登る。途中の休憩は短時間で済ませた。

ほとけの水

塩川・鳥倉ルート合流点
 三伏峠小屋までほぼ順調に来た。やっと大休止して残りの朝食を食べていると小学生くらいの子供達が登ってきた。 子供達だけなので、驚いているとやがて髭を蓄えた屈強の山男が、これまた女の子も交えた子供達を連れて登ってきた。 話によると今日は塩見岳に登って、そこからまたここ三伏峠小屋に泊まるとのこと。いやはや元気な子供達である。

三伏峠小屋、今度は人が多い

テント場もたくさんのテント
 三伏峠小屋からテント場を抜け、最初は三伏山への登り。ここは15分くらいで登れるところ。 前回は暗闇の中であったが、今回は眺望が開けたところということが分かったが、残念ながら山の稜線には雲がかかっていた。
 三伏山から本谷山まで少々長いが、そんなに登りではないので、休憩は本谷山まで我慢。本谷山に着くと登山者が数名休憩していた。 塩見岳を登頂して下りてきた方からは、今日の朝は最高の見晴らしだったとのこと。

三伏山

本谷山
 本谷山から塩見岳は望めたが山頂はやはり雲に隠れていた。 隣のおじさんが塩見小屋までまだ遠いなと弱音を吐いていたが、下りてきた女性の登山者と一緒に「ここからはそんなに登りはないですよ。」と教えてあげた。

本谷山から塩見岳

ゴーロ
 本谷山からゴーロまでは登山道はトラバースしているので、順調に進む。 ゴーロに着いて塩見小屋まで40分の看板をみて、今日の行程をほぼこなせる自信が出てきた。 ここからは塩見小屋まで急登なので、根性を入れて登りだす。

塩見新道分岐

塩見小屋に着きました
 塩見新道との分岐に出て登りも終わり、あとは平坦ですぐ塩見小屋との記憶であったが、最後はちょっとした大きな岩を登らなければならなかったが、ようやく今日のゴールである塩見小屋に到着した。 コースタイムではゲート前駐車場から7時間10分、ゲート前を5時40分にスタートしたので、予定では12時50分のところ12時46分着とほぼコースタイム通りであった。
 前回はガスの中、塩見小屋をパスしてそのまま塩見岳に登ったが、今回は一応シュラフなど荷物はフル装備だったので、やはり疲れた。
 急いで小屋の受付を済まし、小屋の中で寝袋の中に入って休憩。朝食の残りを食べるも疲れているのであまり食欲が湧かない。 コンロを車に置いてきたので、熱いコーヒを飲みたいと思い小屋の食堂に行くとポットにお湯があり500mlで200円とある。 ドリップ式のコーヒーはあるので、コップ1杯だけのお湯を下さいというとただでいいよ、とのことであった。 申し訳ないので100円だけ支払った。小屋の外でコーヒーとパンをかじっていると例の子供達がやってきた。塩見岳を登ってきたという。 なんと一番小さい子供は上半身裸であった。
 夕食は4時半というので、再び小屋に戻って寝袋で寝ながらスマホやウォークマンなど聞きながら時間をつぶす。 夕方になって気温が下がったせいか辺りの見晴らしが出てきた。小屋から塩見岳を見上げるとガスが取れて全貌を表した。 意外に険しい岩山だ。

塩見小屋から塩見岳を望む

夕食
 早い夕食の後、夕焼けを期待して周りの山々を見渡したが山にかかった厚い雲がとれず、夕日を見ることが出来なかった。 明日に期待して寝るしかない。
【9/21(火) 晴れ時々曇り、微風】
 4時には目を覚ましていたが小屋の中は静かである。ご来光に塩見岳を目指す人はいないようだ。 小屋の朝食は確か5時頃だったので、4時半頃に小屋の中がごそごそしてきた。 こちらも今日は行程が長いので早く出発すべきである。朝食の弁当は昨日の夕食時にもらっていたのでサブザックに食料と防寒具、 それに雨具を詰めて外に出た。空は雲ひとつなく快晴、小屋の側を走っている稜線に出てみると西の方の山並みに大きな満月が沈むところであった。 ザックは小屋の玄関前に出しておけとのことなので、小屋の中を片づけていよいよ塩見岳を目指す。

朝焼け、満月が西の空に沈む

塩見岳が迫っている
 塩見小屋から塩見岳までは1時間20分。あたりは朝焼けの風景で山の稜線からだんだん日が当たってくる。 登るにつれ、だんだん南アルプスの山々も明るくなる。

静かに山々に朝日が当たってくる

後ろを振り返る
 しばらく登って危険マークの天狗岩の岩場に取り掛かる。登りで疲れているが1週間前に登ったところなので心配はない。 それに前方と後方に登山客もいて安心である。岩場を過ぎて再び登山道になってすぐに山頂と思っていたが、ちょっと遠い。 そしてついにこの間登頂した塩見岳西峰に到着。すると眼前に東峰が飛び込んできて、明らかに東峰の方が少々高い。 それに東峰の山頂には2~3名の登山者がたむろしている。さっそく西峰を通り越して東峰に到着。 これでやっと塩見岳を制覇したことを実感した。
 空はくもひとつない快晴い。北の方をみると仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、南の方に目を転じると荒川三山、聖岳、それに光岳とおぼしき山々が望めた。 その山並みの向こうにどっしりとした富士山が朝日の下で優美な姿を現している。 また塩見岳西峰を通して中央アルプスの峰々、その向こうに御岳山も見えていた。北アルプスの乗鞍岳や槍穂連邦の思しき峰々を望める。 日本の中央にある百名山がほぼ望むことが出来て満足。それぞれの山登りの記憶がよみがえる。 思えば百名山を意識してから、ひとつひとつ苦労して山頂を目指したこれまでの努力が報われたような気になった。 そばにいる登山者に記念写真を何枚も撮ってもらった。

塩見岳西峰に到着、東峰はすぐそこ

塩見岳から北方向

塩見岳から南方向

塩見岳西峰と中央アルプス
 東峰の山頂で長い間感慨にふけっていたが、今日はゲート駐車場まで下山する長い行程。この景色を十分目に焼き付けた後、山頂を後にした。 下りで天狗岩の岩場の写真を撮ったり、下の方に見える塩見小屋をバックに動画を撮影したりしてのんびり塩見小屋まで戻ってきた。

天狗岩の岩場

天狗岩の岩場
 塩見小屋について、サブザックをデカザックに詰め替え、朝食を食べていよいよ長丁場の下山に取り掛かる。

塩見小屋に戻ってきました

ゴーロ
 塩見小屋からしばらく眺望の良いハイ松帯を進むが塩見新道の分岐からは沢沿いを下ってすぐにゴーロに到着した。 そこからは樹林帯の中の登山道であまり登り下りのない道であるが本谷山へは少々登りとなる。そこまで我慢してやっと休憩をとる。 本谷山から塩見岳、また中央アルプスが望めたが、だんだん雲が湧いてきている。 あたりは紅葉が始まっていて静かな山道をひとり歩いていると後ろでガサと音がするので振り返ると誰もおらず、大きな枯葉が落ちる音であった。

立ち枯れの稜線から南アルプスの峰々

本谷山と塩見岳

本谷山から中央アルプス方面

お花畑、といっても花は枯れている
 本谷山からも下り中心で最後に三伏山を登って再び休憩。三伏山から遠くの方になった塩見岳が望めて最後の見納め。 三伏峠小屋もすぐ下に見えた。

三伏山に到着

三伏山から塩見岳方面を振り返る
 三伏峠小屋に到着するも私の前を下って行った登山者はおらず、そのまま下山していったようだ。 残ったおにぎりやパンを食べて最後の下りに取り掛かる。

三伏峠小屋に到着

クガイソウ、今度は実がなっている
 いい加減長い下りに疲れてきたが、崩れかけた木道には気を引き締めて慎重に下る。 誰にも会わずいい加減下り道にうんざりしていて、登りの時に数えていた何合目の標識を確認したりして気を紛らわす。 そしてやっと登山口に出て気分が晴れた。気が緩んだせいか登山口からゲート前駐車場までの林道歩きはちょっと長く感じた。

登山口に着きました

駐車場に戻ってきました
 ゲート前駐車場にちょうど2時に到着。今日の予定で伊那谷に住む先輩宅に泊まる確認が出来ていなかったので、 もし泊まれない場合このまま東京まで帰らなければならないので、急いで着替えてゲート前駐車場を後にした。
 大鹿村に下りてきて道の駅で車を止め、携帯で先輩に電話すると快く宿泊の許可をいただいた。 そうするとまっさきに温泉に行って汗を流さなければならない。そこで前回日帰り温泉で行った望岳荘に行くとなんと休館日。 そこであわてて携帯で別の日帰り温泉を検索し駒ヶ根市にある「こぶしの湯」というところがやっていそうなので、さっそく駒ヶ根まで車を走らせる。 以前行った温泉かなと思ったが、初めての場所であった。無事温泉に入ることができてさっぱりしてから蓑輪町の先輩宅に向かった。
感想
 百名山最後の塩見岳はこのように2回も登ることになったが、今回は山頂からこれまで登った百名山を眺めることが感慨深いものがあった。 登山者は山頂にくると山を同定したくなるが、同じ景色でも以前登った山が見えるとその時に登った時の思い出も湧いてきて楽しい。 今回は南アルプスの山々がすべて見渡せ、大学時代に登った白峰三山、KMTで登った仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、 それにテント担いでひとりで行った荒川三山と赤石岳、そしてまたまたテントを担いで聖岳から光岳の縦走など、我ながら凝りもせず良く行ったものである。 それに伊那に住む先輩と縦走した中央アルプスでNHKテレビクルーやタレントとの遭遇など、楽しい思い出もよみがえる。
 その先輩宅に今回も泊まらしてもらったが、今度はなんと松茸ご飯を用意していただいた。 今年は松茸が豊作とのことであるが、本物の松茸なんぞ何年も口にしたことがない私にとって贅沢そのものであった。 その晩はお互いこれまたビンテージワインを飲みながら遅くまで山談義や現役時代の話、それにオーディオ談義などをしながら秋の夜長を過ごした。
 これで長い年月を要したもう百名山は卒業、百名山など達成しても表彰される訳でもなく単なる自己満足である。 これからはもう年齢的にきつい山行はできないので、どこかまだ行ったことがない優しい山を静かに味わいたいと思っている。

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