美ヶ原(2,956m)
◆ 山行記録
山行概要
報告概要 長野県の百名山、美ヶ原に行ってきました。
山行日 2019年11月2日(土)
美ヶ原王ヶ頭にて
天気 晴れ、微風
企画 個人企画
装備 5-6kg
同行者 単独行
コース
概要
三城いこいの広場→広小場→牛くれ場→王ヶ頭→少年の家→三城いこいの広場

行動記録
【11/1(金)雨、微風】
自宅(20:05)==高尾山IC==双葉SA(22:20)
【11/2(土)晴れ時々曇り、微風】
双葉SA(5:10)==双葉SA(5:50,6:27)==松本IC(6:50)==三城いこいの広場(7:30)

三城いこいの広場(8:00)→広小場(9:00,9:05)→下降地点(10:00)→塩くれ場(10:10)→美しの塔(10:15,10:20)→塩くれ場(10:25)→王ヶ頭(10:50,11:00)→少年の家(12:40)→三城いこいの広場(12:50)

三城いこいの広場(13:05)==美ヶ原温泉(13:35,14:55)==松本IC(15:30)==伊北IC(16:30)==N先輩宅(17:05)
行程図

国土地理院地図より作成

天気図
■11/2(土) 日の出 5:39, 日の入り 17:43  晴れ 25.1℃/14.9℃   0.0mm
   
天気図、衛星画像 日本気象協会より転載 @長野
◆ 山行資料
アプローチメモ
交通手段 ・中央自動車道(高尾IC→松本IC):     3,070円(ETC料金)
・中央自動車道(松本IC→伊北IC):      870円(ETC料金)
・中央自動車道(伊北IC→高尾山IC):    2,920円(ETC料金)
温泉 白糸の湯(美ヶ原温泉 ふれあい山辺館):   日帰り入浴 310円

◆ 日誌と写真
行動日誌
 9月に行った木曽駒ヶ岳~空木岳の中央アルプス縦走で今年の百名山は終了と考えていたが、年内に百名山を目指すとなると美ヶ原くらいしかない。
 美ヶ原は車道が山頂まで通じており、またホテルや美術館もある高原なので百名山ではもっとも初心者向き、というよりもなんで百名山に入っているのか疑問を抱く山である。 なので、歳をとってもいつでも行ける山であるが、いつまでも残しているよりは、百名山達成のためには早く制覇してしまいたいという思いもある。
 9月に行った空木岳の帰り、伊那谷のN先輩宅で親友S君と3人宴会で盛り上がり、またその後のやり取りで伊那谷にオーディオのいい店見つけたとの情報があったことから 再度伊那谷に行きたい気持ちが忽然と沸き上がってきた。 幸い11月の3連休は天気が良さそうなので、美ヶ原を制覇した後、伊那谷のそのオーディオのお店に行くことを目的に計画をS君やN先輩に打診したところ、 N先輩から泊っていいよという快い返事があり、喜んで行くこととした。
 美ヶ原は車で山頂付近まで行け山というより高原であるが、そこは山男の意地でふもとの三城から登ることとした。 それでも4~5時間で制覇できるのであるが、天気が安定している朝一番に登ることとして前日は車中泊とし、美ヶ原制覇した後伊那谷に直行するという計画にした。
【11/1(金) 晴れ、微風】
 3連休前の金曜日、勤務終了後すぐに自宅に帰り、風呂入って夕食を済ませ8時過ぎに自宅を出る。 今回高尾山ICから中央高速というルートにトライすることとしたが、高速道路に入る時はひどい雨となっっていた。そのせいで高速道入り口を間違えるという失態をした。 その後は通り慣れた中央道を突っ走り、できるだけ距離を稼いでおこうと思ったが、だんだん眠くなったので、双葉SAで車中泊とすることとした。 SAの中を覗くとレストランは午後10時を過ぎても営業中していた。
【11/2(土) 晴れ、微風】
 5時過ぎに起きて直ちに双葉SAを出発、途中諏訪SAで朝めしを食べて松本ICを降りて松本市内を抜ける。右横に松本城が垣間見る。初めて近くで眺めたが意外と小さい。
やがて車は市街地を抜けると山間の道となるが特に狭いということはなく走りやすい。やがて登山口にあたる三城いこいの広場に着いた。 道路から少し下りたところに駐車場があり、朝が早いせいか駐車している車は数台で、2パーティほどの登山者が準備していた。
 さて支度をして登り出す。最初は広い道だという思い込みのせいでアスファルト道路をそのまま進んでいたがどうも方向が違うと思い引返して、 今度は駐車場のすぐ上のセンターハウスを通ってオートキャンプ場の中を登っていった。 そこも最初は広い道路であったが、いつまでも登山道に出くわすことはなく、各オートキャンプサイトに行く道路で結局、その終点まで登ってしまって行き止まり。 やむなく引き返して下っていくとやはり迷っている若いカップルの登山者がいた。 確かこの辺に登山道があるはずと今度はスマホ地図でしっかり現在地を確認して進むとやっと標識のある登山口が現れた。 朝からずいぶん時間をロスしてしまった。やはり思い込みがまずい。地図でしっかり現在地を確認することが重要であることを思い知らされた。

三城いこいの広場駐車場

やっと見つけた登山口
 その登山口からは沢沿いの道である。上流に向かってどんどん進むと広小場に着いた。そこには東屋があり中年ご夫婦登山者が休憩していた。 そのうち先ほど道に迷っていたカップルも到着した。
 今日のコースは時間的に余裕があるので、高原のもう少し端に当たる茶臼山に登るのもありかなと思って登山道を探すも見つからなかった。 結局他の登山者と一緒に百曲を登っていくこととした。

沢沿いの朽ち果てそうな木橋

広小場
 百曲の登山道は整備されていて登りやすい。朝日を浴びながら紅葉した林の中を登る。

紅葉の中の百曲

整備された百曲登山道
 高度を稼ぐうちに周りの景色も見えるようになり、右手に高原台地の淵にあたる崖が見える。 あたりが草原になってきたところで「下降地点」という標識が立っていた。高原から下る地点である。

崖の上が美ヶ原高原

下降地点
 ここからは普通の砂利道。あたりは牧場になっていて木の柵がどこまでも続く。牛さんはいない。 遠くに電波塔が林立した王ヶ頭や独特の形をした美しの塔が見える。 高原に出ると風が強く、登った時に温まった身体がだんだん冷えてくる。美しの塔でモンベルの軽量ヤッケを着込む。

塩くれ場から王ヶ頭を望む

塩くれ場から美しの塔を望む
 美しの塔は美ヶ原のシンボル的存在で、濃霧の時などの避難場所を兼ねているとのことである。観光客が数人たむろしている。 塔の後ろから北アルプスの山並みを眺める。ひととおり塔のまわりを散策した後、美ヶ原の最高峰である王ヶ頭を目指して砂利道を進む。 途中ホテル宿泊者用なのかバスが砂埃を挙げて通り過ぎる。これは果たして百名山なのか。

美しの塔

王ヶ頭から王ヶ鼻
 王ヶ頭に近づくと立派なホテルの玄関が控えていて、また電波塔の柵があったりして山頂らしくない。 どっか三角点はないだろうかうろつくとちょうどホテルの裏手にまわるとそこに王ヶ頭の石碑が立っていた。 さっそく傍にいる観光客に記念写真を撮ってもらう。登山者を観光客に撮ってもらう百名山も珍しい。

王ヶ頭直下の分岐

王ヶ頭の電波塔群
 さて昼食であるが、風が強いので山頂を避け、登山道を少し下った山頂直下にある分岐がちょっと広くなっていたので、そこでラーメンを作って食べる。 風がないと暖かで9月に登った中央アルプス、ちょっと逆光でうっすらとした山影しか見えない南アルプス、八ヶ岳を眺めながらランチを楽しんだ。 LINEで百名山登頂を伝えたところ、さっそくレスポンスがあり単独行ではあったがまったく寂しさは感じない。

下山道より中央アルプス方面を望む

紅葉の中の下山道
 ランチを終えて下山するが、この下山道は結構きつく岩がゴロゴロしていた。ここを登ってくるはきつい。百曲コースを選んで正解であった。 やがて道はなだらかになると道は黄色く色づいた林の中を下っていく。色づいた秋の山道を下っているうちにアスファルトの道路に出た。
 道路の傍の木々も紅葉しており、駐車場までの道路をのんびり歩く。あたりは牧場になっており牛さんたちものんびりたむろしていた。 この牛さん、おそらく夏の間は高原をいたのであろう。

牛さんは下の牧場に

牧場で寛ぐ牛さん
 駐車場に戻って、事前に調べていた美ヶ原温泉に行ってみる。20分ほどで到着したが、どうも予想していた様子が違う。広い駐車場ではあるが、 その駐車場の奥に立っている立派なビルは療養所のようで駐車場入口の小屋に居たおばちゃんに温泉の場所を尋ねると入り口対面の小さな建物とのことであった。 温泉場があるだけでタオルも石鹸もないよ、ということである。料金は310円と安いが、やはり普通に脱衣所とお風呂があるだけのシンプルなものである。 こちらは温泉から上がって昼飯でも、と思っていたが売店もレストランもない、またこの周辺には食堂やレストランらしきものは全然ない。 仕方なしに松本市内まで行って途中見つけたファミレスでランチを食べた。松本市内は朝とはうってかわって駅周辺は渋滞。 ファミレスで食事で時間を費やしたので、伊那谷のN先輩宅に着いたのは5時を過ぎていた。 そのN先輩、今夜は会社の現役連中も泊まりに来ていて、すき焼きパーティだとのこと。そうか、今日はラクビ―ワールドカップの決勝戦である。 すき焼きにビールでテレビ観戦とのことであった。
感想
 美ヶ原、深田久弥が登った時は山頂にホテルなどなかった時代なので、こうような眺めの良い高原が百名山に選ばれたのであろう。 深田も今日と同じ百曲から登ったとのことなので、登り切った後に開ける広大な高原に感激したことに違いない。それに電波塔なんてもっと後の話である。 確かに北アルプスや中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳など360度の景色が楽しめる高原である。 今回残念であったのは、王ヶ鼻まで行けば電波塔に邪魔されることなく松本市街越しに北アルプスがもっとダイナミックに楽しめたのではないかと後悔した。
 さて、伊那谷のN先輩宅ですき焼き、ラグビーワールドカップを楽しんだ翌日、N先輩宅の畑を見学させてもらった。 前回訪問した時も梨やリンゴをたくさんいただいたが、今回も梨とサツマイモ、カボチャをいただいた。 それに新米が取れたので昨年のコメが余っているので昨年の古米も好きなだけ持って行けというお言葉に甘えて10kgほどいただいた。
 その後、S君が出演している箕輪村文化祭に行って彼の出演しているコーラスを拝聴してから、いよいよ今回の第2の目的である真空管アンプのオーディオ喫茶にいった。 N先輩に連れられてお店に行くと誰もおらず30分ほど待っているとマスターが買い物から戻ってきた。 鍵もかけずにお店に開けっ放しで買い物で出かけられるというさすが伊那谷である。さっそくマスターに頼んで自宅から持ってきたCDをかけてもらう。 もっぱらJAZZであるが、ピアノトリオ、女性ボーカルの曲、それにビッグバンドを聞いた。ピアノの繊細な音、 女性ボーカルもまさにそこで歌っているような錯覚を感じさせるほど忠実できれいに再現されている。特にビッグバンドを聞いたときはすごい迫力であった。 それでいて焙煎した豆で入れてくれたコーヒーが何杯も飲めて、こんな店、今まで経験したことはない。 マスターもJAZZとかオーディオに関する知識が豊富で、いろいろ教えてもらう。 決してお酒を飲んで騒ぐお店ではなく、食事を出すということもない。普通の人がおしゃべりに来るようなお店ではない。 通の大人が通う隠れ家であり、あまり人には知らせたくないと思うと同時に、このままではお店がつぶれてしまわないか、と心配になるお店であった。

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