東京夢舞マラソン  2016年10月9日(日)
 またまた2年ぶりに夢舞マラソンである。
 いつも岡山の友人と一緒に参加しているが、この大会も最初は「東京マラソン」を実現することを目的としたレースであった。 東京マラソンはもはや10周年、来年は11回目を迎えるが、いつもエントリーを申し込んでいる私としてはこれまで1回も当たったこともなく今年も外れの通知、もうフルマラソンはきつくなってきたのでレースもういいかな、と思っている。
 この大会も一応フルマラソンであるが、都心の歩道を走り、それも信号を守って繁華街は歩きが強制されるので、まあ練習がてらの参加ということで、友人の誘いにはひるむことなく参加している。 ただやはりフルマラソンの42.195kmという距離はきっちりあるので、最後の方は苦しいことは変わりなく、今年は果たして友人に迷惑かけないくらいで完走できるか、要するにゴール地点で大幅に待たせることになりやしないか、と気になっていた。

コース
有明東京臨海広域防災公園(スタート)→夢の島→亀戸→業平橋(スカイツリー)→蔵前→神楽坂→市ヶ谷→九段→霞が関→日比谷公園→日本橋→月島→勝どき駅→新豊洲駅→有明防災公園(フィニッシュ)

 今回のコースは、有明の防災公園で、今ニュースを賑わしている豊洲市場の近くである。
友人は前日の土曜日に上京、羽田空港まで出迎え、その後これまで行ったことがなかった「海ほたる」にドライブした。 土曜日に家を出るとき、強い雨だったの車にしたのであるが、「海ほたる」に着いた時は幸い晴れていた。

 と、日曜日の天気を期待したのであるが、自宅を出るときは小雨程度であったが、会場の有明公園に着くと本降り、それも海に近いせいか風もあり、いやはやこんな中で走るとは思いやられる。 傘をさして会場に向かうと人々が集まっている。 やはりやるらしい。雨の中、受付でTシャツとゼッケンを受け取る。お互い傘を差しながら着替えるも着ていたズボンやシャツが濡れる。 それらをザックにしまって荷物預けに行ってもすでにテントの中は荷物だらけ。おまけに雨をよける人々でテントの中は満室状態。 こちらもどうにか荷物をテーブルに置いて、テントの端で雨宿り。友人はビニール袋をかぶっているので、身体は保護されているが、こちらはTシャツのまま。 雨に濡れるとTシャツも水分を吸ってだんだん身体が冷えてくる。そうだ。こちらも荷物を包むビニール袋を1枚取ってきて、それを頭からかぶる。やり方は友人の方がよく知っている。 なるほど、ビニール袋が大変効果的であることを認識する。
 ようやくスタート時間になって、この土砂降りのなか、次々と50人ずつスタートする。我々はゼッケン番号から9:18スタート。 まったくの本降りの中、走り出す。じっと雨の中を立っているよりも動いた方がまだ楽である。ただすぐに靴の中が水浸しになる。 このレースは意外に女性ランナーも多いが、ほとんどが我々と同じようにビニールをかぶっている。 こういう雨の中、Tシャツのままだとそれこそ、ずぶ濡れ状態。却って走りにくいであろう。まだこう雨が降っていても幸い風がなかったので、そう身体が冷えることはなかった。 山ではこういう雨の中で身体が濡れた状態で風に当たると低体温症になって最悪命の危険にさらされるのであるが。
 有明から東京湾岸沿いの工場、倉庫群のとおりをひたすら走る。夢の島の公園脇を過ぎて、南砂町とかを抜けるが東京のどのあたりを走っているのか、よく分からず。 地図もこの雨の中ではウエストポーチに入れてもびしょ濡れになるだけで持ち合わせていない。
 そのうち亀戸とか聞いた名前の場所に出る。亀戸香取神社というところが最初のエイドであったが、出されたのは水だけ。 ただこの神社はスポーツ神社だということのようだ。それからしばらくするとスカイツリーが目の前に迫ってくる。
 業平橋を過ぎたあたりからようやく雨があがり、遠くの空も見通せるようになる。コンビニで昼飯をとる。お金を支払おうとすると財布の中の千円札がびしょ濡れになっていた。 かぶったビニールで却って身体が蒸れてしまうので、ビニールを脱ぎ捨てTシャツで幾分すがすがしくなる。20km程過ぎたあたりからやはり足取りが重くなる。 ただ信号待ちの関係で友人と離れ離れになってしまう。私の方が青点滅前に横断歩道を渡ってしまい、彼が信号待ちを食らう。 東京ドームの後楽園を過ぎて神楽坂に至るが、ここでは歩きとエイドがあるので、友人を探すも見つからず。 彼はフルマラソンを4時間切るエリートランナーなので、まさか私の後ということもないと思うが気になる。 だんだん重くなる身体に鞭打って、飯田橋、市ヶ谷、それに九段を過ぎ、やっと見慣れた皇居に着く。 ただいつも練習しているコースではなく、国会議事堂の前にある憲政記念会館横の道をとおって日比谷に至る。この辺は普段めったに歩くことはしない場所なので、なぜか新鮮であった。 日比谷公園に着くと後は築地を抜けて有明までもうすぐ、という気になるが、コースは日比谷通りを大手町で北上し、そこから日本橋界隈をきっちりめぐるコースとなっている。 ただ三越前は歩きなので、休養となった。一回歩きが入るとなかなか走るモードに移ることができず、そこは我慢して走り出す。 茅場町、八丁堀を過ぎたところで中央大橋の登りに差し掛かる。やはりもう走っていられず歩きになる。 下りではまた走り出したが、身体はそろそろ限界に近づいてくる。そこをなんとか我慢して走っていると月島の商店街に入り、ここでも歩行区間となる。 こちらはちょうど体力温存の機会となったが、やはり再度走りモードに移るのが苦しい。あともう少しと自分に言い聞かせて、とにかく走り出す。 勝鬨橋を過ぎて晴海の大きな橋も再度緩やかな登りスロープで歩き。ピーク地点からあの豊洲新市場の建物、それにゴール地点が見えだす。
 もう最後だということで、とにかく我慢の走りを続け、やっと午後3時35分頃ゴールした。
 朝の9:18スタートなので、6時間20分程度で完走したことになる。ゴールしたら、友人が大会会長と話ししながら待っていてくれた。 やはり彼にどっかで追い抜かれていた。ただ彼もゴールしたのは私より10分ほど前であったとのこと。
とにかく早く着替えたいと荷物を受け取って芝生の方に行くと彼の奥さんと娘さんも待っておられた。 娘さんが東京で一人お勤めされているので、奥さんも上京してこの週末娘さんとご一緒されたとのこと。 ゴールして女性に出迎えられるなんて、最近はほとんどない。さっさと着替え、みんなで浜松町の飲み屋で打ち上げして、彼は奥さんとともに羽田から岡山に帰っていった。

いやはや雨の中のマラソン、それも本降りの中のレースは初めての経験でした。 午後から雨があがり、それにそんなに暑さを感じることがなかったのでいつもと同じようなタイムでゴールできた。 それに雨の中のうっとおしいスタートなど、忘れてしまいました。
 それにしてもランナーというものは、雨であっても平気で走りに来るのですね。やはりストイックな状態が好きなようです。



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