独立展
2024年10月29日
たまたまネットを見てたら東京新美術館で独立展をやっていたので、久しぶりに絵画鑑賞してきました。
なぜ独立展かというとおふくろがいつもこの展覧会に出展し、秋の独立展にはおふくろは毎年上京して一緒に美術館に行って作品を見にいたので馴染みの展覧会である。以前は上野公園にある東京都美術館で開催されていたが、最近は国立新美術館での開催に代わったようである。ちなみに65歳以上は無料とある。ありがたい。
中に入ると各展示室は広くて明るい。壁には作品がいっぱい展示されていて、今回は独立協会の先生が解説をしてくれていた。
それでは今年の作品を見ていきましょう。
独立は二科展とかに比べ抽象画が多いが今年は若干明るい作品が目についた。抽象画をどうみるか、もう感覚の世界で先生の解説を聞いて頷ける部分もあるもそうでない部分もある。先生によれば絵を描くことの喜びがあればよいとのことで、自由な発想が大事ということであろうか。上にあげた作品は数多くの中の一部でちょっと気になったものを写真に撮ったものだけである。じっくり眺めてみると絵からいろいろな発想が湧いてくる作品が私は好きである。
最後におふくろの作品も参考までにあげておく。
おふくろは私が小学生の頃から大阪市立美術館にデッサンを習いにいっていて、ずっと絵画を勉強していた。実家で兄弟がそれぞれ独立し各子供部屋が空いたのをきっかけに壁をぶち抜いてアトリエにした。私は末っ子なので大学生の頃は自宅に残っていて、おふくろは一日中そのアトリエに籠って絵を描いていたことを思い出す。おふくろは毎年独立展に出品するのであるが、そのキャンバス作りを手伝ったり絵の談義をしたものである。独立に出展となると毎年100号以上の絵画を2点以上出品しなければならない。そこで審査を受けるのであるが、なかなか賞を得るまで、また会員推薦までには至らなかった。ただ私は絵画の知識は持ち合わせていないが、息子としてはその情熱には頭が下がる思いである。実家はおふくろが亡くなってから処分されたが、アトリエにあった画材や画集などすべて廃棄された。今となっては画集だけでももらっておけばよかったと後悔している。
今回ほんとに久しぶりに美術展に来て、熱意のこもった力作を鑑賞して私の乏しい芸術的感性に対して大いに刺激を受けた。芸術の秋を感じて帰ってきた。