木曽駒ヶ岳(2,956m)

山行概要

  • 報告概要
    中央アルプスの百名山、木曽駒ヶ岳に行ってきました。
  • 山行日
    2022年8月19日(金)~20日(土)
  • 天 気
    8月19日 晴れ、20日 曇り
  • 企 画
    KMT
  • 装 備
    約7.0kg
  • 同行者
    総勢11名
  • コース概要
    8月19日(金)
    しらび平駅+++千畳敷駅→乗越浄土→宝剣山荘→中岳→頂上山荘→木曽駒ヶ岳→分岐→頂上山荘
    8月20日(土)
    頂上山荘→乗越浄土→伊那前岳→乗越浄土→千畳敷駅+++しらび平駅


木曽駒ヶ岳山頂にて

行動記録

行程図

map
国土地理院地図より作成

■8月19日(金)

自宅(5:00)==分倍河原(6:00)==国立府中IC(6:10)==駒ヶ根IC(9:00)==菅の台バスセンター(9:30)
菅の台バスセンター(11:30)==ロープウェイしらび平駅(12:00,13:40)+++ロープウェイ千畳敷駅(14:05)
千畳敷(14:10)→乗越浄土(15:05,15:15)→中岳(15:30)→頂上小屋(15:50)→木曽駒ヶ岳(16:08,16:15)→頂上小屋(17:00)

■8月20日(土)

頂上小屋(6:40)→乗越浄土(7:10)→伊那中岳9合目(7:30)→乗越浄土(7:10)千畳敷カール登山口(8:30,9:00)→ロープウェイ千畳敷駅(9:20)
ロープウェイ千畳敷駅(9:30)+++ロープウェイしらび平駅(9:40)==菅の台バスセンター(10:10)
こまくさの湯(11:00)==箕輪村福与(13:00)

天気図

■8/19(金) 日の出 5:10, 日の入り 18:43  晴れ 31.0℃/16.1℃   1.7m/s 北北東 0.0mm

■8/20(土) 日の出 5:11, 日の入り 18:34  曇り 25.4℃/18.4℃   1.0m/s 南 4.0mm

天気図、衛星画像 日本気象協会より転載、気象データ:気象庁@長野 伊那

アプローチメモ

  • 交通手段
    中央自動車道(国立府中IC→駒ヶ根IC): 5,010円
          バス・ロープウェイ往復:        4,200円
  • 温 泉
    コマクサの湯: 650円(モンベルカード割引)

行動記録

 KMTでは夏に山小屋泊りの山行を計画するという習わしがあるが、初心者でも行ける山ということで、私の方から木曽駒ヶ岳を推薦した。 山小屋泊りとなると早く予約しなければならないので結局その方向ですぐに決まり、確か6月頃に募集をかけ、Tさんの方で小屋を予約した。
木曽駒ヶ岳については、2012年に会社の先輩との温泉旅行でロープウェイで千畳敷カール散策、また2019年には伊那に住む会社の先輩と木曽駒ヶ岳から空木岳まで縦走したので、すでに馴染みの山であった。
今回木曽駒ヶ岳とその周辺ということで、まさしく初心者コースで男性6名と女性5名の大パーティとなった。

【8/19(土)晴れ時々曇り、微風】

 3年前に来た時、駐車場がほぼ満車状態だったとの記憶があったので、計画ではしらび平に11時集合とあったが皆さんには出来るだけ早く行った方が良いよとのとアドバイスした。 こちらもAさんを乗っけていくので、朝6時に分倍河原で落ち合い国立府中ICから中央道で駒ヶ根ICを目指す。平日なので渋滞もなく途中SAで休憩したが菅の台バスセンターには9時半に到着した。 LINEで連絡をとってみると他のメンバーはすでに到着していて、違う駐車場を案内されたとのこと。こちらは誘導員に従って隣のドライブインの駐車場で車を止めて、さてバスの切符を買おうとすると駐車場には長蛇の列。 最初はどうなっているか分からず、列を調べてみるとバスの切符を買うのにまず100m以上の列、またバスを乗るにはバス乗り場から駐車場の回りはほぼ半周する長蛇の列であることがわかった。 しかたなく長蛇の列に並んで、バスの切符を買うのに約30分、バスに乗るのに1時間要した。他のメンバーはすでにしらび平に着いているようで、LINEで先に行ってと連絡する。
さてバスに30分ほど揺られ、やっとロープウェイのしらび平駅に着くとここでも多くの人であふれている。 バスを降りるときに番号のついた小さな紙片を渡され、ロープウェイに乗る順番券でさらに1時間ほど待たされる。他メンバーはすでにロープウェイの千畳敷駅に到着しているとのことであった。 ここで昼食をとり、1時半過ぎにやっとロープウェイに乗れ、結局千畳敷駅に着いたときは2時を回っていた。 この長蛇の待ち時間で精神的にすっかり疲れてしまう。


しらび平の駐車場

千畳敷カールから宝剣岳の稜線

他のメンバーはすでに予定どおり行ってしまっているので、我々2人はロープウェイから下りてすぐに登りだす。千畳敷カールを通って乗越浄土への登山口に到着。 ここから今日の本番の登り。道は整備されているが登山者が多い。約40分ほど登って見晴らしの良い乗越浄土した。 それにしても今日は天気は最高、目の前はに鋭く空へ突き出ている宝剣岳、中岳の向こうに木曽駒ヶ岳、正面に南アルプスの稜線が見渡すことが出来た。
少々休憩してメンバーに追いつくため、さらに中岳経由、頂上小屋を目指す。


千畳敷カールから南アルプスを望む

乗越浄土への登り

乗越浄土

乗越浄土から中岳、木曽駒ヶ岳方面

頂上小屋に着いたのは3時をまわっていた。すでにTさんが我々の宿泊代を支払ってくれていて小屋の主人から寝場所を案内され、そこに荷物を置いてさっそく木曽駒ヶ岳山頂に向かう。


頂上小屋

木曽駒ヶ岳山頂の皆さん

木曽駒ヶ岳の山頂に着くと頂上付近にメンバーがいない。山頂を少々過ぎたところでメンバー全員山の斜面を方を向いていて、こちらの声掛けに最初応答なし。 我々を待ちかねていたかと思ったが、皆さんの視線の方向は山の斜面の雷鳥であった。 確かに山の斜面を見ると雷鳥を確認することができた。しかしよくよく見ないと分からない。
3年前に木曽駒ヶ岳に登った時はガスがかかり、あまり眺望は良くなかったが、今回は木曽谷方面までよく見渡せる。 全員揃ったところで山頂標識をバックに記念写真を撮り、登ってきた道とは異なる道で下山する。その下山道でチングルマの群生が夕日に生えて輝いていた。 帰り道で山の斜面に目を向けると、今度はなんとまじかに雷鳥が数羽ノコノコと動いていた。 雷鳥は通常天気の悪い日にお目にかかるというが通説であるが、こんなに晴れているのに親子であろうか、こんな近くで見られる誠にラッキーであった。


木曽駒ヶ岳山頂の様子

チングルマの群生

山頂からの帰りのふたり

雷鳥

小屋に戻って早い夕食を取る。夕食を済ませ、今度は全員で夕日を眺めに小屋を出る。 夕日は西側、すなわち木曽谷の方向になるが、今日はほんとに雲が下がっていて太陽が沈む地平線の方まで鑑賞することができた。 メンバーの中には星を見るという方がいて、その方につられて私も小屋を出た。 すると小屋の前に広がっているテントの色とりどりの明かりが美しかった。星空を見上げると夏の星座とかすかに天の川を確認することが出来た。


西の空に夕日が沈む

頂上小屋前のテント場

【8/20(土)曇り、微風】

朝日をみる予定であったが、あいにく予報は小雨。部屋の窓から外を眺めると曇り空ではあったが、遠くの南アルプスの稜線の陰影は見えていた。 朝食を済ませ、念のためカッパの上着だけを着用し出発する。 当初の計画書は濃ケ池、駒飼ノ池を周回するコースであったが、これから雨となる予想なので、乗越浄土から伊那前岳(2883m)までの稜線を少し寄り道して下山することとなった。


朝日は雲のなか

木曽の御嶽山

乗越浄土に戻るコースとして中岳をバイパスするコースを選択したが、そこは思いのほか岩場であった。 御嶽山を眺めながらのコースで、手を使って登る箇所もあり単に中岳経由して戻るより変化があって面白かった。
乗越浄土から伊那前岳へは、3年前に先輩と行った時も同じように歩いたが、途中綺麗な山ガールに遭遇したことを思い出す。 空は曇ってはいるものの、空木岳へと続く中央アルプスの稜線、それに南アルプスの稜線、遠くには富士山の陰影も望めることが出来た。


中岳バイパスコース

中央アルプス稜線と南アルプス稜線

伊那前岳に続く稜線

乗越浄土を下る

山カフェ開店

千畳敷カールのお花畑

乗越浄土に戻っていよいよ下山、当初計画したコースをショートカットしたので、時間的に余裕がある。 ということで、千畳敷カールの登山口付近で幹事長からコーヒーを飲みたいということで山カフェを開店。 こちらも皆さんへのお裾分けとして持ってきたパウンドケーキ10個がかさばっていたので、荷物減らしとなり助かる。 さっそく皆さんにお分けして、ジェットボイルでお湯を沸かしコーヒーをふるまう。
ケーキとコーヒーを十分楽しんだ後、皆さんの要望で千畳敷カールの中を経由しロープウェイ駅に戻る。 こちらは昨日も同じコースを辿ってきた訳であるが、皆さんは千畳敷カールをショートカットして登ってきたとのことであった。 あいにくの曇り空であったが、高山植物がそこそこ咲いていて楽しむことができた。ただ植物の名前がいまいち分かっていない。
今日は登山者は昨日ほど多くなくロープウェイもバスもすぐに乗れた。菅の台バスセンターについて、すぐ近くにある「こまくさの湯」に行って汗を流す。 その後、各自それぞれ帰路についた。

感 想

まず今回は菅の平バスセンターの駐車場から始まる待ち行列で山旅の大半を費やしてしまった。 お天気は最高なのになかなかロープウェイに乗って千畳敷に辿り着くことが出来ず、人混みの中の待ち行列で大半を費やしてしまい、山の景色を楽しむ時間が割かれてしまった。 しかしニュースで話題になっていた雷鳥に会えたこと、夕日や星空を楽しむことが出来たのが幸いであった。 木曽駒ヶ岳の雷鳥は数年前に絶滅したため、なんとか復活させようとしてわざわざ動物園で育てた雷鳥をヘリコプターで運んできたとのことである。
今回は小屋泊まりというので、もし予約した人数より参加者が増えたら私の方は小屋泊りを譲ってテント担いで行こうかなと思ったが、 7月のトレーニング山行でテント担いだ山行で足が痙攣してしまい少々自信をなくしていたこと、また食事の準備など面倒だなという思いが募っていた。 そのうち山小屋の宿泊予定者も問題なく予約できてわざわざ今更テントということも言えずに結局小屋泊りとした。 ただ頂上小屋の前がテント場だったので、テントで気楽に過ごしている登山者の姿を見て少々魅力も感じた。
今回登ったのは木曽駒ヶ岳だけの短い山行であったが、過去に登った宝剣岳から空木岳への稜線、また南アルプスの稜線を眺めることが出来て、 登った時の苦労が思い出すことが出来て、感慨がひとしおである。
山から下りて伊那に住む先輩宅に泊めてもらった。早く下りてきたので先輩宅で午後の3時過ぎから高級ワインによる宴会とあいなった。 山登りの好きな先輩と今回の山行の報告やら先輩の山行報告など山談義して、これまた忘れられない思い出となった。

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