秩父琴平丘陵
長者屋敷跡にて
行動記録
行程図
■4月6日(土)
自宅(5:15)==鶴川(5:32)+++新宿(6:05)===西武新宿(6:40)+++所沢(7:15,7:26)+++飯能(7:51,7:54)+++西武秩父(8:44)
西武秩父駅(9:00)→若山牧水の滝(9:15)→見晴らしの丘(9:25)→武甲山資料館(10:15)→羊山公園ちちぶマルシェ(10:30)→芝桜の丘(10:40,11:00)→登山口(11:05)→旧武甲山裏登山口(11:30)→影森三角点(11:40)→長者屋敷跡(12:15,13:00)→岩井堂(13:20)→護国観音(13:55)→大渕寺(14:15,14:30)→影森駅(14:40)
影森駅(14:50)+++御花畑駅(14:53)
西武秩父(17:24)+++池袋(18:46,18:55)+++新宿(19:01,19:09)+++新百合ヶ丘(19:32,19:34)+++鶴川(19:39)==自宅(19:50)
天気図
■4/6(土) 日の出 5:21, 日の入り 18:13 曇り 14.9℃/7.1℃ 西南西 2.1m/s 湿度 83%/62% 降水量 0.0mm
天気図、衛星画像 日本気象協会より転載、気象データ:気象庁@秩父(埼玉県)
アプローチメモ
行動記録
先週の大室山での花見に続き、今回は秩父観光推奨コースである琴平丘陵を西部秩父駅から影森駅まで歩くハイキングコースということで、途中の羊山公園の桜や芝桜で有名な芝桜の丘も巡るというコースである。ただ芝桜は時期的にちょっと早いということであるが、とにかく今年の花見第2弾ということである。お天気はというと当初金曜日までは雨で土曜日には晴れるとの予報だったので、またまた青空の下で花見が楽しめると期待していたが、近づくにつれだんだん曇りの予報に変わっていった。
【4月6日(土)曇り】
朝起きてみるとやはり曇り空、天気予報では北にいくほど晴れとの予報なので期待しているが、新宿で西武新宿駅での乗換で新宿は霧雨であった。西武新宿から急行で所沢、そこから乗り換えて飯能まで、そこから再度乗り換えてやっと西武秩父駅に到着した。駅の外に出てみるとやはり曇り空であった。
今回は先週と比べ参加人数がちょっと少ないが、全員集合したのち歩いて牧水の滝というところに行く。水車小屋がありその前に若山牧水の歌人の碑が建てられていて、その先に小さな滝がある。どうみても人工の滝といった感じで水車もポンプで水をあげて水車の回しているようであった。
牧水の滝から道路に出て羊山公園に向けて坂道をあがると展望台との看板があり、左手の坂道を登って行くと見晴らしの丘に出た。ここ桜の木が満開、また丘の上から真下に秩父の街並みがまじかに望めた。
ここで桜見物をしながら奥に行くと武甲山資料館があり、ついで入場料を払って中に入ってみた。武甲山の生い立ちとか紹介されていた。武甲山は石灰岩で出来ていることからセメントの産地として山の半分がすでに削られてしまっているが、昔の武甲山の写真もあってずいぶん削られたことがわかる。以前武甲山に登った時は分からなかったが、そこは石灰岩ではなくそこはそのまま残されるようだ。要するに山の半分が石灰岩とのこと。
ここから舗装道路を歩き羊山公園を通り芝桜の里に行く。その手前の広場で屋台が並んでおり、ここで一服、秩父のB級グルメ優勝との看板に惹かれて味噌ポテトを賞味した。
観光で有名な芝桜の里に行くと、まだ見ごろになっていなくて入園は無料であった。花が完全に咲いていないので彩画がまだはっきりしていないが、陽のあたるところの芝桜は綺麗に咲きピンクの絨毯になっていた。
公園を抜けて野道に入ると菜の花が綺麗に咲いていた。っここからが琴平ハイキングコースとなる。
林道の途中でお会いしたおばさんから、道沿いの小さな水たまりにオオサンショウウオの卵があるという。最初はよく分からなかったが、底に確かに海綿状の独特の形をした卵が見つかった。おばさんによれば近くの小学校の生徒が育てているそうで、貴重なサンショウウオがこんなところで生息しているのかと思うと自然が残っていることになんかありがたい気がしてくる。
琴平神社を通り過ぎ本格的な山道にあり坂もきつくなる。あたりは木々が芽吹き始めている。坂道を一息ついたところが影森三角点ということで今日のハイキングの最高点(398m)とのこと。登りで少々汗をかいたので半袖になる。お腹もすいてきてたが昼食場所はこの先の長者屋敷というところ。
三角点を過ぎたらもう登りはないと思っていたが、少々アップダウンを繰り返してやがて長者屋敷の東屋が見えてきた。東屋には先着した中年の登山者がふたりだけで、結構広いのでテーブルに椅子を確保することができ、優雅に昼食をとることが出来た。
ランチ休憩の後、尾根伝いに大渕寺へと向かう。 途中、木製の鳥居がありその奥には小さな神社があった。あたりに淡い紫色のツツジの花が咲いていた。
急な坂を下ったところから鉄製の階段があり、それを登ると小さなお堂があった。修験道の小屋のようである。そこから進んだところにちょっとした広場があり、その真ん中の岩の上に小さな大仏が鎮座していた。周りには鮮やかな紫色のつつじの花が取り囲んでいる。さらに進むと今度は大きな岩を背にした岩井堂に着いた。
岩井堂は大きな岩壁を背景に清水寺のような舞台の上にお堂が立っている。麓にある秩父三十四ヶ所札所の第二十六番札所にあたる円融寺の本尊が祀らわれていたとのことである。現在本尊は麓の円融寺に移され、ここにはお堂があるだけである。この岩井堂への階段を登ったところに岩をくりぬいた洞窟があり石仏が並んでいた。岩井堂の舞台に出てひとおり周りの景色を眺めてから山道に下り、さらに第二十七番札所である大渕寺に向かう。
岩の多い細い尾根道を進み展望が開けたと思ったら巨大な観音菩薩が現れた。護国観音である。この菩薩像の前はテラスみたいになっており、そこから秩父の市街地や両神山まで一望することができた。
菩薩像の前から急な坂道を下って大渕寺を裏から入る。大渕寺は第二十七番札所で、境内には立派な桜の木がありまだ花をつけていた。寺の参道から鳥居から振り返って山側に目を向けると、この観音様がちょうど真上方向に収まっている。また参道の脇に観音山延命水という案内があり、なんとこの湧水を呑むと33ケ月を延命できるとある。さっそく飲んでみると柔らかい味がした。
影森駅から秩父鉄道に乗り、そのまま寄居や熊谷まで行くTさんとFさんを残して残りは御花畑で下り西武秩父駅に行く。さてここで打ち上げということで、地元のKさんの案内でローカル色豊かなお店に行く。そこは昔ながらのこじんまりとしたお店といった感じで、さっそく生ビールを注文するとお通しということで大きなシイタケのほか、地元のいろいろな素材の小鉢など6品が付いてきた。キノコがここの名物ということで、肉厚でそれもしっかり味がついていておいしかった。さらに秩父ウィスキーが有名なので、マスターに頼むと6種類のウィスキーから選べるという。その中で中間レベルをロックで注文。これも柔らかな味わいでおいしかった。有名な秩父蕎麦は残念ながら食べることが出来なかったが、地元出身のKさんのお陰で秩父の味を堪能した。
打ち上げを済まし、お店を出て西武秩父駅に行く手前でこれまたKさんから池袋まで行く安い切符があるよということで、駅前の通りになんか古くさい自動販売機があり、なんとお金600円を入れると小さな箱が出てきて、その中に切符が入っている。箱はそのまま返すのであるが、このシステムは一般の人では分からないであろう。その切符を持って改札を通り駅のプラットフームまで来たが、電車の待ち時間が長かったので結局改札口で900円払って特急券を購入し池袋まで帰った。
感 想
先週に引き続き桜の花見を目的にしたハイキングであったが、最初の羊山公園は先週のさくらの里公園と同じように観光地で桜を楽しめたが、琴平ハイキングコースに入ったら先週とはうって変わって山登りとなり、後半はやせた尾根伝いで岩が露出していたりロープがかけられた箇所もあったり、昔の修験者たちの修行の場であったのであろう。満開の桜や鮮やかなつつじ、由緒ある札所のお寺、それと秩父の市街地眺望などを楽しむことが出来て、変化の飛んだ面白い山行であった。
ただ残念なのは、一日中曇り空で晴れていたら桜の花も青空とのコントラストでもっと美しかったに違いない。その点は1週間前の大室山のハイキングの方がお天気が良かったし、また翌日の日曜日の方が晴れていてニュースでは各地の桜の名所が花見客で賑わっている様子を伝えていた。
最後に武甲山について、これまで山の半分が削り取られ無残な姿を呈してあまり美しい姿とは思えないイメージが強かったが、武甲山博物館でいろいろな展示を見て地形や地質、採掘方法など詳しく勉強した。ブラタモリでも放映していたが、昔東京オリンピックを契機に東京のインフラ整備で大量のコンクリートが必要だったことから、この武甲山の石灰石によるセメントが重要な役目を果たしていたとのこと。現在は削られた箇所に植栽を施すなどして自然復帰に注力しているとのことであった。
今回は残念ながらちょっと雲空で武甲山の山容の一部しかみれず以前登頂した山頂も確認することが出来なかったが、武甲山と秩父の街は切っても切れない関係であることがよく分かった。