苗場山
行動記録
行程図
■8月5日(土)
自宅(4:30)== 荻窪駅(5:10,5:40)== 練馬IC(6:00)==高坂SA(7:00,7:15)==駒寄PA(7:50,8:00)==湯沢IC(8:20)==祓川駐車場(9:20)
祓川駐車場(9:40)→和田小屋(10:10)→小松原分岐(13:40)→神楽ヶ峰(13:55,14:00)→雷清水(14:20)→苗場山(16:16)→苗場山頂ヒュッテ(16:20)
■8月6日(日)
苗場山頂ヒュッテ(6:45)→赤尾方面→苗場神社方面→苗場山頂ヒュッテ(8:15)→神楽ヶ峰(9:45)→小松原分岐(10:00)→和田小屋(12:05,12:20)→祓川駐車場(12:50)
祓川駐車場(13:00)==湯沢IC(13:30)== 練馬IC(16:00)== 春日町駅(16:20)== 自宅(18:00)
天気図
■8/5(土) 日の出 4:54, 日の入り 18:50 晴れのち曇り 35.8℃/22.7℃ 1.8m/s 南東 15.5mm
■8/6(日) 日の出 4:54, 日の入り 18:49 晴れ時々曇り 34.4℃/22.7℃ 3.1m/s 南東 0.0mm
天気図、衛星画像 日本気象協会より転載、気象データ:気象庁@新潟県 湯沢
アプローチメモ
行動記録
KMTの今年の宿泊夏山登山は苗場山とのこと。苗場山は以前会社の先輩と登ったことがあるが、日帰りだった。その時、昼食時に湿原の中にしつらえていたベンチに昼寝して気持ち良かったこと、また山頂に山小屋があるので次に来るときは一度ここで泊ってゆっくり高原散策や星空を見てみたいなという思いを抱いていたことを思い出した。ただ以前は裏側の小赤沢コースから登ったが、今回は正規ルートの祓川コースということでちょっと心配であった。というのも、以前高原テラスで休んでいる時、祓川コースからやってきた登山者は一同苦しかったと言っていたことが耳に残っていたからである。確かに一度神楽ノ峰を登ってから一旦下り再度苗場山に登るということで少々きついコースである。まあ何とかなろうということで参加することにした。ただ計画表では祓川駐車場集合が9時50分、出発が10時となっているので、この真夏の中、ちょっと遅すぎるタイムに気になっていた。特に今年の夏は梅雨明けしてから35℃を超える猛暑続き、連日のニュースで危険な暑さと言っている。
【8月5日(土)晴れのち曇り】
幹事のTさんに出来るだけ早く出発した方が良いとの進言した手前、こちらはAさんを荻窪駅でピックアップしていくので、当初荻窪駅に6時集合としていたが5時半に早めた。そのため自宅は4時半に出ることとなった。Aさんは5時半から少々遅れてやってきたが、幸い高速道路も渋滞もなく集合場所の祓川駐車場には9時過ぎには到着した。一番先に到着。ネットによれば駐車料金は1,000円とあったが、守衛小屋には誰もおらず。そのまま駐車して登山準備をしながら皆さんの到着を待った。
広い駐車場はすっかり太陽に照らされていて灼熱の場所であった。そのうち皆さんもやってきて予定の出発時間よりいささか早い9時40分に出発した。
最初はだらだらとアスファルト道路を登っていく。30分程道路を登ると広いゲレンデに出くわした。椅子やゴンドラが外されたロープだけのリフトが山の上の方に伸びている。和田小屋など建物がいくつかあるが、どこも閉鎖している。ゲレンデの中央からいよいよ登山道である。
日陰のないゲレンデを登っていくかと思えばほどなくして樹林帯に入っていく。岩や木の根っこでやや歩きづらい。というか、この暑さと寝不足のせいかしんどい。六合目までは皆と一緒に登っていたが、その後はマイペースで登る。
下ノ芝あたりから山の方の雲行きが怪しくなる。中ノ芝で昼食。疲れのせいかあまり食欲が湧かない。ランチが終わって登りだすと近くでドカンという雷音、不安が的中した。ここからはもう登るしかない。次の上ノ芝でザックカバーだけ装着して登る。途中パラパラと雨が落ちてきたが、その後は雨もなく、また雷も遠くに遠ざかった。
傾斜はだんだんなだらかになり、股スリ岩というちょっとした難所を通り過ぎて神楽ヶ峰を通り過ぎる。ここからは下りであるが、途中でおかあさんと娘さんが登ってくるのとすれ違う。その後、子供を前と後ろに抱いた若い男性も登ってくるのに出会う。要するに家族で登ってきたらしいが、背中に抱いた子供は4歳という。自分の孫が3歳半なので余計この家族の道中が気になった。無事下山できればいいのだが、途中で躓いたりしたらと気になった。そして雷清水という水場を7通り過ぎてコルに出た。そこからはお花畑でいろいろな花に出会えた。雷も過ぎ去ったようなので少々写真タイム。
さていよいよ最後の登り、標高差にしては200m程度であるが急坂である。登りだした途端、左足太腿が攣りそうになった。これ以上歩くと痙攣しそうなのでしばらくしゃがみこんだ。同行しているYさんから「コムレケア」という薬をもらう。5分程しゃがみこんでいたが、ゆっくり立ち上がると痛みは収まっている。恐る恐る歩を進めるも大丈夫。その即効性に驚いた。やはり暑さで水分不足、それと急な登りで筋肉がまいっていたのであろう。とにかく最後の急坂を必死になって登り、ようやく高原の木道に出た。
木道をしばらく歩くと小屋も見えてきた。皆さんから遅れて山頂に到着し、3人で記念写真。その後、小屋に入って皆さんに合流した。
夕食後、夕日を見に山頂ヒュッテの裏手にある見晴らし台に行く。風が吹いていて少々寒い。ダウンを持ってきて正解であった。高原から流れてくる霧のため、夕日がなかなか見えない。流れる霧の合間から一瞬の夕日をカメラに収める。霧が晴れると雄大な景色がうっすらと見える。それに空には美しい茜雲がたなびいていた。
【8月6日(日)晴れ時々曇り】
朝4時に小屋の照明が付き、布団から抜け出す。さっそく朝飯前のご来光を拝みに小屋の外に出る。思ったより寒くない。湿原のテラスに行くとすでに数人の登山客がいた。あたりは霧が立ち込めている。 昨日の夕日と同じように霧で朝日が拝めないかと心配するもだんだん霧が薄れてきた。するとまわりの湿原に霧がたなびいていて幻想的な風景が広がっていた。やがて太陽が出てあたりに光が広がっていく。
荘厳な日の出を堪能した後、朝食を終え、晴れ渡った高原散策に出かける。ヒュッテを中心に赤湯方面に往復1時間、苗場神社方面に往復1時間ということで、ヒュッテにザックを置いて手ぶらで出かける。
広大な湿原の中にまっすぐ伸びた木道をのんびり歩く。青い空、白い雲、湿原の緑、それに朝の爽やかな風を受けてほんとに快適な散策である。
約1時間ほどの高原散策を終えていよいよ高原とはお別れ、下山する。 最初の急な下りで昨日はこの坂道をあえぎあえぎ登ってきたことを思い出す。 お花畑のコルを過ぎて雷清水でコーヒーに最適だと言われる湧き水をペットボトル2本、それに持ってきた水筒一杯に満たした。神楽ノ峰の手前で後ろを振り返ると昨日とは違って晴れわたった空に苗場山の全貌が見渡せた。
上ノ芝、中ノ芝と順調に下り、下ノ芝出先に下山したYさんとようやく合流、その後樹林帯に入り、高度が下がるにつれ蒸し暑くなる。
ゲレンデまで下りてくると昨日と同様灼熱地獄であった。和田小屋の前にある水道でタオルを濡らし汗を拭きとる。そこから日陰のないアスファルト道路をだらだら下って祓川駐車場に戻っった。駐車していた車の扉を明けると熱風が噴き出した。
汗まみれになったTシャツやズボンを着替えることもなく、温泉へ直行ということにしたかったが、膝を故障したYさんを自宅まで送り届けるため、皆さんと分かれてそのまま東京に帰ることとした。
感 想
百名山の苗場山、出発前には台風の動きが気になったが幸い台風の動きが鈍く幸い天気に恵まれた。しかし、梅雨明けから続く猛暑で、しかも台風からの風のせいか湿気の含んだ南風で余計蒸し暑かった。
そのせいか登っている途中近くで雷の大きな音がしたとき、過去に雷に遭遇した時の恐怖が頭をよぎった。その後幸い雨も降らず雷も過ぎ去ったようで不安は和らいだ。しかし、今度は急登で脚が痙攣しそうになった。
これも幸い同行の人からもらった薬でどうにか大事に至らなかった。
70を越えてから急な登りでは皆さんに追いつけない体力を自覚するとともに、痙攣まで引き起こしかねないので、今後の山登りには注意が必要なことを思い知らされた。なので、百名山はもう諦めて今後は百低山、しかものんびり登れる山行を楽しみたいと思う。
久しぶりの山小屋1泊の登山であったが、夕日や朝日をみることができ、また爽やかな高原散策ができて非常に満足している。それにしても下界の気温は暑すぎる。地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化が始まったと国連事務総長は言っている。