山中湖ロードレース 2025年5月25日(日)
毎年5月に開催される山中湖ロードレースは、いつもO君が幹事役を引き受けて下さって宿の手配から前夜の打ち上げや会計などいっさいやっていただいて、我々は単に大会にエントリーするだけである。これまでもう10年以上も続いているこの会であるが、昨年まではいつも「湖畔荘」という格安な宿に泊まっていたが、その主人が高齢のためもう限界ということで閉鎖となった。さて問題は、いつも10名近く参加するのであるが、代替の宿をどうするかが問題である。なにしろ人気のある大会なので、山中湖周辺の宿は混んでいて予約が取れないことは容易に想像できる。一時は日帰りということもちらっと考えたが、さすがO君、「湖畔荘」近くのコテージに空きがでたとの情報を入手、さっそくそこを確保する手配に取り掛かる。コテージは8名用と13名用の2つあり、そのどちらかを予約することとなるが、利用する人数が多いほど一人当たりの料金は安くなるっている仕組みである。今回はO君の働きもあり、11名の参加が確保されたので、13名用の棟を予約したとのことでひとまず安心、また宿泊料も随分安くなった。
O君によれば、そのコテージではバーべキューが可能、また部屋にキッチンがあるとのことで、前夜祭でバーベキュー、朝はご飯を焚いてBBQの残りをおかずにして朝食とするという。ということで、これまでとは違って、別荘ライフが期待できそうであった。
問題はお天気で、レース当日の予報は雨、それも強風を伴う大雨ということで、いつも五月晴れで富士山を眺めながらレースに参加してきたが、今年は雨の中のレースでちょっと気持ちが萎える。O君からも雨だとBBQは出来ないので、いつもの近場の寿司屋を予約し、そこで夕食を取ることとなった。
天気図
■5/25(日) 日の出 4:34, 日の入り 18:50 雨のち曇り 25.3℃/10.8℃ 2.4m/s 西北西 26.5mm
気象庁 河口湖(山梨県)
日 誌
前日のお昼に八王子駅で、Aさん、Tさん、Kさんをピックアップし、4人で車内でおしゃべりしながら中央道を通って、コテージ「アポロ」に到着した。我々の組が一番早かったので、宿のマスターからコテージの利用方法などいろいろ教えてもらった。コテージはまだ新しく、広いリビングに長いテーブル、ベッドルームがひとつに畳部屋が2つ、キッチンに風呂場、その先には露天風呂もある。まあいつもの「湖畔荘」と比べるとはっきり言って心地よい建物である。幸い雨はまだ降っていないが、BBQはしないということなので、マスターはBBQセットを片付けた。
そのうち残りのメンバーも来て、順番に風呂に入る。少々寒いのでヒーターをつける。天井の高いリビングルームでみんなと明日の天気を心配する。6時に予約した寿司屋に行くにも雨はまだ降っていなかった。
寿司屋からコテージに帰ってしばらく酒を呑みながら歓談、すると今回初めて参加したTさんがなんと沖縄の「さんしん」を取り出し、沖縄の曲を披露する。本物の「さんしん」ではなくパイナップルのブリキ缶で作った「さんしん」である。これも戦後の沖縄で使われていたもので、貴重なものである。そのTさん、琉球民謡まで披露してくれた。沖縄はかって単身赴任したところなのでなつかしかった。
若手はまだまだ宴会が続いているので、我々老人は10時頃和室のふとんにもぐりこんだ。
夜中はやはり風や雨の音がしていた。朝5時ごろ目を醒まし、リビングルームに行くと若手グループがキッチンでなんと料理している。ご飯を焚いておにぎりや目玉焼きなど作ってくれている。手伝おうにも若手が一生懸命作っているので、せいぜいテーブルにご飯や味噌汁、お茶などをテーブルに並べるだけである。外はやはり雨。みんな揃って朝食を食べると若手につられてついついご飯もすすんだ。
さて朝食を終え、レースの支度するも雨除けをどうするか、みんなは百均のカッパ、大形ゴミ袋など、私は薄手のヤッケで身支度を整える。例のTさんはなんと琉球風のいでたち、例の「さんしん」を肩にかけて走るという。いやはや、本格的なウチナンチューである。
さて外に出ると小降りとなっているも雨は降っている。おまけに少々風が強い。その風のせいでいつも会場付近まで運んでくれるモーターボートは運行していない。仕方なしにスタート地点まで約2km余りの湖畔の道を歩く。湖畔はさすが風が強く、それも雨が横殴りとなり着ている薄手のヤッケは瞬く間に濡れて素肌にまとわりつき、それに雨があたってまったく役にたたない。仲間もずぶ濡れで我慢して歩いている。幸い靴の中までは水がしみ込んでこなかった。スタート地点に来たが、なんだか例年に比べて人が少ない。交差点脇の広場では雨が避けられないので、ちょっと登ったところにある役場まで行き、そこの渡り廊下で雨宿りする。予報では9時には止むとのこと。
開会式が8時半から始まり、いつものDJのアナウンスが聞こえてきた。するとあたりはなんだか雨が止んできた。そして村長やらエライさんの挨拶が終わり、ゲストの瀬古元選手が掛け合いトークが始まるや否や、なんと雨は止み、湖の向こうに青空も見えてきた。ハーフのスタートである9:15には雨は完全に止んでいた。スタート時刻になって急にランナーが湧き出てきた。雨除けのためどこかに潜んでいたのであろう。DJはこの時ばかりランナーの日頃の行いが良いからだとテンションがあがる。我々1周コース組もいつものスタート風景になり9:30にスタートした。
さて号砲が鳴ってもいつものようにしばらく動けない。雨を覚悟していたが薄手のヤッケは脱いで腰に巻いていたが、そのうち邪魔なので小さくたたんで腰ベルトの中にしまい込んだ。この日に向けて、曲がりなりにも練習してきたつもりなので、ゆっくりペースで走ってるせいかまったく呼吸はあがらない。湖尻を経て問題の坂道に差し掛かるもそのままのペースで登り切った。そこから下るといつもの富士山ビューポイントに差し掛かる。富士山は残念ながら裾の方しか見えなかったが、夜中の豪雨や朝のあの雨を歩いて来たことを考えるとまあ奇跡的に晴れたもんだ。ちょっと立ち止まって写真を撮る。
なかなかペースがいいのでこのままいい結果になるのでは、と期待しつつも「湖畔荘」を過ぎセブンイレブンを過ぎたところからの直線道路ではやはり疲れを感じてしまい、最後の中学校への登り坂ではぺ―スをあげることが出来なかった。
ゴールして時計を見ると1時間34分35秒であった。そのままペットボトルをもらい、本部前は大勢の人なので早く風呂に入って着替えたいので、すぐにコテージに向けて歩きだした。その距離が長いこと、疲れた身体で舗装道路をひたすら歩く。なんかレースの続きみたいに感じてしまう。コテージまでの帰り道、富士山に目を向けると山頂の雲がとれ全貌を現わしていた。
コテージに戻るとTさん、Kさん、Kさんが畳の部屋で寛いでいてすでに風呂も入ったとのこと。残りのメンバーはモーターボートで帰るとのことでまだ着いていない。さっそく風呂で汗を流しさっぱりしたら、おなかが空いてきた。残っていたコンビニで買ったアンパンと朝食のため作ってくれていた握り飯を食べる。 そのうち、他のメンバーも帰ってきた。何しろモーターボートに乗るのに長蛇の列で時間がかかったと、またモーターボートに乗っているときは風をまともに受け寒かったとのことであった。その後少々居間で雑談してから、それぞれの車で東京へ向けて出発した。
感 想
恒例の山中湖ロードレース、今年はなんといっても雨の中のレースと覚悟していたがスタート前になって雨があがり、最後には陽ざしも出てきてまさに奇跡という他はない。タイムも過去の記録と照らしても最悪のタイムでもないので満足である。
今回は初めてコテージに宿泊したが建物が新しく設備も立派である。これで人数さえ揃えばリーズナブルに宿泊出来るので、これからもたとえレースに出なくても別荘ライフを味わえる。また今回Oさんが人数を集めたことから、31歳の若手からウチナンチューもどきの人まで参加していて、これまでになく賑やかであった。とにかくこの会にいつも宿泊の予約から食料計画まですべて手配してくれているOさんに感謝を申し上げる次第である。
後日ネットで正式タイムを検索したら次のとおりグロスで1時間47分39秒、ネットで1時間43分34秒で、全体で2,191位、種目別で92位であった。
通過点 スプリット ラップ
Start 0:04:05 0:04:05
10km 1:19:48 1:15:21
Finish 1:47:39 0:28:13