入笠山(1955m)

山行概要

  • 報告概要
    いつものメンバーで入笠山に登ってきました。
  • 山行日
    2024年9月29日(日)
  • 天 気
    曇り・霧
  • 企 画
    KMT
  • 装 備
    約2.0kg
  • 同行者
    Tさん、Iさん、Yさん,Fさん、Mさんとの計6名
  • コース概要
    ゴンドラ頂上駅→入笠湿原→入笠山頂上→八ヶ岳ビュー展望台→入笠湿原→ゴンドラ頂上駅

入笠山山頂にて

行動記録

行程図

map

■9月29日(日)

自宅(6:20)==鶴川(6:03)+++町田(6:09,6:17)+++八王子(6:43,6:44)+++高尾(6:51,7:06)+++甲府(8:38,8:50)+++富士見(9:51)
富士見駅(10:00)==ゲートハウス前駐車場(10:15)
ゴンドラ山麓駅(10:20)***ゴンドラ頂上駅(10:30)

ゴンドラ頂上駅(10:30)→登山口→(11:10)入笠湿原(11:10,11:20)→カゴメの森(11:30)→(12:05)入笠山頂上(12:05,12:15)→八ヶ岳ビュー展望台(12:30)→ランチ休憩沢渡(12:50,13:30)→入笠湿原(13:50)→ロープウェイ頂上駅(14:20)

ゴンドラ頂上駅(14:30)***ゴンドラ山麓駅(14:40)
ゲートハウス前駐車場(14:50)==カゴメ(15:05,15:40)==富士見駅(15:50)
富士見(16:04)+++八王子(17:52,18:00)+++町田(18:26,18:43)+++鶴川(18:49)==自宅(19:00)

天気図

■9/29(日) 日の出 5:41, 日の入り 17:35 曇り 23.7℃/19.8℃  西 0.7m/s 降水量 0.0mm

天気図、衛星画像 日本気象協会より転載、気象データ:気象庁@韮崎(山梨県)

アプローチメモ

  • 小田急(鶴川-町田):     167円(片道)
  • JR線(町田-富士見):   2,607円(片道)
  • あずさ特急券(あずさ76号): 1,580円(片道)  計 7,194円

行動記録

 KMTの9月のハイキングは入笠山ということで、なぜか山登りの雰囲気であるがゴンドラを使っての散策みたいな感じ。以前(2014年6月14日)行ったことがあるがその時は八ヶ岳の眺望が今一つだったので、再度チャレンジということで参加した。また今回は電車利用の方も考慮した行程ということで、たまには普通電車に乗ってのんびり行くのもいいのかなということで電車で行くこととにした。ただ天気予報はあまり良くない。

【9月29日(日)曇り、霧】

 中央線の普通で行くとなると4時間近くなる。が、幸いYさんも電車で行くというので中央線で同じ電車に乗ることにした。
 当日家を出る時、やはり曇り空であった。北に行くほど前線の影響が少なくなると思いながら駅に向かう。高尾駅から甲府行普通電車に乗ると幸いボックス席があり向かい合わせに座ることができたので、Yさんと募る話をしたせいか時間をもてあますことはなかった。甲府駅で松本行電車に乗換なったが、今度の電車はなんとボックス席はなく通勤電車の長椅子であった。やはり長旅はボックス席に限る。
 そうこうしているうちに富士見駅に到着。そこで駅前にゲレンデ行のバスが停車してそれに乗り込む。お天気は良くないにもかかわらず座席は8割がた埋まっていた。やがてバスはゲレンデ入口にあたるゲートハウスに到着。そこで車で来た3人とバイクで来たIさんと落ち合う。


JR富士見駅

ゲートハウス

 ゲートハウスであらかじめ購入してたゴンドラ乗車券を受け取り、ゴンドラ乗り場に向かう。乗り場は少々離れておりゲレンデにはパラシュータを練習している人たちがいた。
 ゴンドラには我々6人一緒に乗ることが出来た。ゴンドラはいっきに高度を増していくがそれとともに上空の雲の中に入っていく感じ。山頂駅に着くと案の定あたりは霧の中であった。


ゲレンデではパラグライダー教室

ゴンドラでいっきに登っていきます

 頂上駅から入笠湿原に向けて出発。登山道はお花の標識が沢山あるが、その花もほとんど枯れていて、見えるのは紫、黄色の花だけである。鉄の扉をくぐって入笠湿原に入っても枯れた草花の湿原といった感じで、以前は初夏に行った時のすずらんはどこにも見当たらない、というか枯れていてどれがその草花なのかさえ分からなかった。


霧の中の林間

霧の中の入笠湿原

 湿原をでて車道に入る。そこから車道に並行するら登山道を行き、その途中なぜか「カゴメの森」の標識が現れた。ここでトマトを栽培している訳でもない緑の森を育てるという主旨でしょう。そこを過ぎて再び道路に出て入笠山の登山口に着く。


とりあえず記念写真

なぜかカゴメの森

 ふたたび鉄の扉を入るとここもお花畑の斜面が続くが、枯れた花を見るだけである。御花畑を抜けると山頂へ向かう岩ルート、迂回ルートの分枝が現れる。ここで2班に分かれ山頂に向かう。私は迂回ルートを選択してゆっくり登っていると後ろのMさんから山道に白くて細い虫がいるということで、よく目を凝らしてみるとそれこそ蛆虫みたなものがちょろちょろ這いまわっている。その虫が木々の上から落ちてこないか気になり、出来るだけ林の開けてコースを選んで登る。途中山頂から下ってきた人に聞くと山頂はもっといるということで、なんだか気持ち悪い雰囲気が漂ってきた。


入笠山山頂への2つのコース

入笠山山頂に着きました。霧の中

 山頂に着くとすでに岩ルートの人が待ってた。広い山頂で周りには木々がほとんどなく晴れていれば展望が良いはずであるが、ガスに覆われて全く何も見えず。それよりも気持ち悪い大量のムカデのような虫(ヤスデ)が頂上の石碑を中心にいたるところに這いまわっているではないか。予定ではここで昼食であったが、とてもそんなことが出来る訳はなく、登頂記念写真だけを撮って早々と退散した。


ヤスデの大群に占領された標識

景色も見えないのでさっさと下山しました

 下山中の八ヶ岳ビュー展望台があったがここも霧の中、ベンチは濡れていてここでランチする気になれず迷わずお花畑まで下りてきた。そのお花畑の道沿いになぜか10席ほど大きな椅子が並んでおり、誰もいなかったのでここでランチ休憩することとした。晴れていればお花畑の中、八ヶ岳の雄大な景色を眺めることができるよう椅子が置かれているのではないかと想像する。まあ霧の中とはいえ雨も落ちてこなかったので、ゆっくりしゃべりながらお昼を楽しむことが出来た。


霧の中の小道

八ヶ岳ビュー展望台にてシルエット

個々の椅子に座ってお昼です

やまひこ荘

 ランチを終え、ゴンドラ駅に向かう。道沿いの大きな木々の中にとろろ昆布のような変わった植物が枝や幹からぶら下がっていて、その植物にまとわりつかれた木々が枯れているようだ。メンバーの人がネットで調べてみたらなサルオガゼというらしい。ネットによると苔に近い仲間の地衣類に属し、長く木の枝から垂れ下がる姿は、恐怖映画などのシーンそのもの。空気中の水蒸気を吸って単独で育ち、寄生植物ではないとのこと。
再び入笠湿原に入り、今度はまっすぐゴンドラ山頂駅に向かう木道を登る。鉄の扉を抜けて林道をしばらく歩くとゴンドラ駅に到着。


再び入笠湿原

霧の中のメンバー

湿原は頑丈な柵で保護されてます

ゴンドラでおります。下界は雲の下

 ゴンドラ山頂駅周辺も相変わらず霧の中ですぐにゴンドラに乗り込む。ここではなんとおしぼりのサービス。ゴンドラ内でタオル生地のお手拭きで汗をふき取ることが出来て気持ちよかった。山でこういうサービスはありがたい。
 ゴンドラは雲の中を抜け、再び辺りが開けたゲレンデに戻ってきた。予定通りの行程を終え、さてどこかでお茶でもという話になり、ゴンドラ切符のクーポン券が使えるお店ということで、ここから車で15分ほどの例のカゴメ系列のレストランに行くこととした。


特製テラミスとコーヒ

カゴメのレストランで反省会

 このお店、カゴメ系列のイタリアンレストランで畑も併設していて家族でも楽しめる場所である。なかなか洒落たお店で、ここで特製ティラミスと暖かいコーヒーで今日の〆とした。
 帰りは鈍行電車はやめて特急あずさ72号で帰った。やはり特急で座って帰ると楽で、車組が中央道でやはり渋滞に巻き込まれていることを思うと正解であった。

湿原で出会った花たち


ヤマボウシ

サラシナショウマ

スズランの実

サルオガゼ


 ヤマボウシの実は食べられますが、街路樹など公共の場に植えてあるヤマボウシの実は薬剤が散布されていることも考えられるので、むやみに口に入れないように注意しましょう。
 サラシナショウマの花言葉は「雰囲気の良い人」、すずらんの花言葉は「再び幸せが訪れる(幸せの再来)・純粋」とのことです。
 サルオガセは地衣類に分類され菌類と違って、木を養分にして木を腐らせることはなく、この仲間も見た目は寄生植物のようですが、実際は空気中の水分を直接吸収して、光合成を行っている、つまり自活している。【サルオガセ属】は『霧藻』と呼ばれることもあるようで、そこから連想できるように霞を食べて生きているとのこと。ブナに髭が生えているかのような見た目と霞を食べて生きているという生態からまさに仙人のような生き物と言えるのではないでしょうか?

感 想

 高原のハイキングを期待したのであるが、7月の霧ヶ峰の時と同じように霧の中のハイキングであった。それは仕方ないにしても山頂でみたヤスデの大群には閉口した。ムカデ、ゲジゲジ、ヒルは山で出会う最も忌み嫌う虫である。そういえばヤスデの大群は以前出張で小笠原に行った時に遭遇した。部屋の中まで侵入してきて時々箒で掃いて過ごしたことを思いだす。また山ヒルは学生時代に屋久島宮之浦岳に登った時、下山の途中で下からも上からも山ヒルが襲ってくる道を通過する恐怖を味わった。入笠湿原にしても山花はすでに枯れていたし、時々見かけた木々にサルオガゼが蔓延るのを見るにつけちょっと風情があるとはとても思えない。
 という訳で今回は景色も楽しめずただひたすら霧の中を彷徨していたに等しい。ただこれも自然ということで認めざる得ないのであろう。ゴンドラから下りてきて麓のカゴメ系列のオシャレなレストランでケーキとコーヒーでおしゃべりしているとやはり都会人にはこっちの方が楽しかった。なので、まあ結局こういうハイキングも結果として参加して良かったと思っている。

ページトップへ戻る